南京大虐殺のリアルな描写に衝撃走る=「善良な日本兵」シーンに反論も―中国

Record China    2009年4月25日(土) 13時14分

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2009年4月23日、南京大虐殺を描いた映画「南京!南京!」が公開された。虐殺のリアルな描写が中国人観衆に大きな衝撃を与えている。写真は「南京!南京!」の劇中写真。

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2009年4月23日、南京大虐殺を描いた映画「南京!南京!」が公開された。24日、信息時報は広州市の観客の反応を伝えた。

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記録映画調の白黒画面で展開されるストーリーはリアリティに富んだもの。中国の映画館ではマナーを守らず携帯を鳴らしてしまう観客も少なくないが、「南京!南京!」に限っては誰もが真剣に見入っていた。なかにはコーラやポップコーンを買ったにもかかわらず、まったく手をつけていない人もいるほど。もちろん広州市だけではなく、同作は全国で大きな反響を呼んでいる。その真に迫った描写に引き込まれ、昆明市では中国人女性が暴行される場面で、観客から「(日本兵は)畜生野郎だ」などと声があがったほどだという。

特に大虐殺を描いたシーンは迫真的だ。木の上にかけられた人頭、放り出された裸の死体、一般市民の殺害など地獄のような光景が繰り広げられる。

もちろんいくつかの点では疑問の声も上がっている。なかでも最大の争点となっているのが、中泉英雄が演じる日本兵・角川正雄のキャラクター。隠れていた中国人を殺害して謝罪の言葉を口にする、初めて出会った日本人慰安婦を将来の妻にすることを考える、銃殺されるはずの中国人を逃がし自らは自殺するなどの善良な人物として描かれているが、「当時、こんな日本兵がいたとは思えない」との声があがっている。同紙も「南京大虐殺当時、軍が『獣兵』となっているなか、角川のような人物を描いても説得力に欠ける」と指摘した。陸川(ルー・チュアン)監督自身も「史料によれば大部分の日本兵は罪悪感を持っていなかった」とコメントしつつも、角川の役柄は戦争がどのようにして通常の人間を押しつぶしていくのかを描いたものと話している。(翻訳・編集/KT)

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