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三浦淳子監督が2000年から8年間をかけてタイ山岳少数民族の子供達のドキュメンタリー映画を完成させた。写真は映画「空とコムローイ-タイ、コンティップ村の子どもたち-」より。
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2009年5月30日、東京渋谷で上映が始まった『空とコムローイ-タイ、コンティップ村の子どもたち-』を観てきた。三浦淳子監督が2000年から8年間をかけてタイ山岳少数民族の子供達のドキュメンタリー映画を完成させた。アジア好きの友人に勧められ見に行ったが、映画に出てくる現実の描写に感動した。
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中国と隣接するタイの最北端の町メーサイなどの山岳地域に住む少数民族アカ族、自給自足の貧しい生活を続け、初等教育も受けたことのない村の人々は、単純な労働作業しかできないという現実がある。
そんな中、村の純粋な子ども達や無力な女性たちを搾取する者たちがいて辛い悲劇もおきた。約30年前、イタリア人のベンサ神父がその村にやってきて、自らその搾取する者たちと戦うかのように、体を張って彼らを守る物語だ。
夫からエイズに感染し、出産後しばらくして死んだユイを見て、国連ミレニアム開発目標(MDGs)2015年までに極度の貧困を半減させ、HIV/エイズの蔓延を食い止めるよう、さらには初等教育を完全に普及する政策があったことを思い出した。達成目標の2015年これから6年は長く感じる。
上映された映画館は40人程が座れる小ぢんまりとしたスペースで、私を含めて4人の観客だった。興味を引く映画ではないと思っていたが、この真実のストーリーに徐々に惹かれていった。
どんなに小さな子でも隣にいる友達と助けあって暮らしている姿を見ると、各地で起きる通り魔、殺人といった残虐な事件が頭に浮かんでくる。生きることに疲れ、見境なく他人まで巻き込む事件を起こすような人が、この村の生活を体験できたとしたら、きっと生きていることがどんなに素晴らしいことか分かってくるのではないか。
この映画を通して私が教えられたこと。それは「共生」と「自立」だと思う。映画の中で、コンティップ村の人たちは、どんなに辛いことがあっても、最後まで常に笑顔だった。その笑顔が深く印象に残った映画だ。(文/SF)
「空とコムローイ タイ、コンティップ村の子どもたち」は、日本一小さな映画館 UPLINK X(東京都渋谷区宇田川町37-18トツネビル2F)で上映されている。
6/3(水)〜6/5(金) 13:00〜14:35
6/6(土)〜6/19(金) 15:00〜16:35
大阪、シネ・ヌーヴォX(大阪市西区九条1-20-24) では、
6/3(水)〜6/5(金) 11:20〜12:50
6/6(土)〜6/12(金) 11:00〜12:30
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