中国人留学生が映した日本、PFF映画祭入選で7月18日に上映へ―東京

Record China    2009年7月15日(水) 12時13分

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2009年4月、ぴあフィルムフェスティバル「PFFアワード2009」で上映される入選16作品に、日本留学経験のある中国人監督・任書剣さんの「私の叙情的な時代」が選出された。中国系として初のグランプリ入選となるか注目される。写真は同映画より。

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2009年4月、ぴあフィルムフェスティバル「PFFアワード2009」(以下PFF)で上映される入選16作品に、日本留学経験のある中国人監督・任書剣さんの「私の叙情的な時代」が選出された。中国系として初のグランプリ入選となるか注目される。

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「私の叙情的な時代」は、「そつなく生きる中国人留学生が日本で体験する東アジアの縮図」(PFF公式サイト)と紹介されているが、決して大上段に国際情勢を語る作品ではない。主人公の中国人留学生を中心に、ルームメイトの韓国人、クラスメイトの台湾人、仕事の依頼を受けることになる団塊の世代の日本人、アルバイト先で知り合う不法滞在の中国人親子など、それぞれの登場人物が織りなす人間関係が等身大に描かれており、その人間相関図を通じて、複雑なアジアの国際情勢を粋に表現されている。登場人物たちは、やがて、お互いの主義主張を理解しあい、支えあいながら共に生きていく。「その様はこれからの国際関係のあり方に大いなる希望とヒントを与えてくれている。心温まる作品となっている」(関係者談)

PFFは、2007年12月2日以降に完成した作品を対象に、2008年10月1日〜12月1日に募集を行い、集まった569本の作品をPFFディレクターを中心に映画興行・宣伝関係者、映画ライター、フォトグラファー、雑誌編集者、キュレーターなどからなるセレクションメンバー16人で審査。「1次審査」は、全応募作品を1作品につき最低3人以上で審査し、各々からの推薦により1次審査通過作品を決定。続く「2次審査」では、1次審査通過作品をセレクションメンバー全員で審査し、多数決ではなく審査員全員での討論により2次審査通過作品(入選作品)を決定した。こうして選ばれた2次審査通過作品(入選作品)全16作品が「第31回ぴあフィルムフェスティバル」で上映される。PFF事務局は今年の入選作について、「今、現在の私たちの暮らすこの世界が色濃く反映されていることを更に強く感じさせられた。自主映画は、日本で一番、現実を映し出す鏡」(荒木啓子ディレクター)としている。

入選作品は、まもなく7月17日に東京で開幕するPFFで上映され、最終日の表彰式でグランプリ他受賞者が決定する。PFFは「新しい才能の発見と育成」「映画の新しい環境づくり」をテーマに、毎年東京で開催され今年で31回目。現在日本映画界で活躍する監督を多く輩出している。(文/BB)

●任書剣監督作品「私の叙情的な時代」

7月18日(土)10:30〜

7月23日(木)18:30〜

東京国立近代美術館フィルムセンター大ホール

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