【週末美術館】喜びはすぐそばに

Record China    2009年8月30日(日) 0時7分

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若い女性らしいポップでスタイリッシュな作風。肖逸舟の作品のその軽やかさ、気安さの中には、対象物への愛情がそこはかとなく感じられる。「多くの人が求める喜びなるものは、私たちのすぐ身近に潜んでいる」というメッセージを秘めながら。

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若い女性らしいポップな色彩感の作品である。十分な余白、くっきりとしたモチーフの輪郭、クリーンで洗練された作風だ。平面的かつ構図を重視する点から、あらかじめ撮影された写真をもとに間接的に作品を起こしたようにも見える。その“距離感”が、作品に漂う現代っ子らしさの源ではないだろうか?

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肖逸舟(シアオ・イージョウ)による油彩画作品には軽やかさ、気安さがある。生活感あふれる洗面所や乱雑な洋服かけ、弛緩して眠りこける母親の姿やTVゲームに興じる男などがスタイリッシュに仕上げられていて、それでも何か対象物への愛情を感じさせる。

「多くの人が求める喜びというものは、手の届かない所にあるのではない。それはとても身近にあって、ひっそりと、黙々と、無心に私たちの注目を待っている。心を留めさえすれば、すべての物が美しいのに…」肖は作品にそんなメッセージを込めているという。(文/山上仁奈)

●肖逸舟(シアオ・イージョウ)

女流油彩画家。1984年生まれ、上海出身。中国美術学院油彩画学部卒業。代表作に「瑣末」「ゲーム人生」「熟睡する母」など。

写真提供:匯泰国際文化発展有限公司(中国・天津

※週末美術館では、中華圏のアーティストを中心に日本や世界各地の写真作品、美術作品、書道作品など様々なジャンルの作品をご紹介していきます。



   

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