【週末美術館】存在しない風景

Record China    2009年9月6日(日) 11時24分

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どこかで見たことのあるモチーフを用いて、どこにも存在しない風景をつくりあげる。駆け出しの写真家でありデジタルフォトクリエイターの劉佳怡は、新人ならではの自由な精神で独自の世界観を展開する。

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どこかで見たことのあるモチーフを用いて、どこにも存在しない風景をつくりあげる。写真家でありデジタルフォトクリエイターの劉佳怡(リウ・ジアイー)がカメラを手にしたのはわずか2年前。一般仕様の変哲もないデジタルカメラだった。まったくの素人といってもいいほどの新人作家だが、その新人ならではの自由な精神が画面からあふれ出るようなユニークな作品群を見せてくれる。

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「客観的な表象を記録するだけなんてつまらない」そんな発想から出発した劉の作品は、シュルレアリスムの影響を受けながら独自の世界観を展開する。

メッセージ性があるわけではない。ただ、鑑賞することによって感覚を刺激するという本質は失っていない。特に、新旧が混じりあう中国の混沌とした現状を思わせる作品は秀逸だ。奇妙な非現実的光景が、なぜか妙にリアルな迫力をもって迫ってくる。(文/山上仁奈)

●劉佳怡(リウ・ジアイー)

女流写真家、デジタルフォトクリエイター。北京出身。07年3月から写真を撮り始め、そのわずか3か月後には作品がグラフ誌に載るようになる。センスの良いカメラアングルや作品の独創性は業界内でも評価が高い。著名グラフ誌「撮影の友」の2008年度優秀新鋭写真家。代表作に「陥落した文明」「迷い」「ミスマッチ」など。

※週末美術館では、中華圏のアーティストを中心に日本や世界各地の写真作品、美術作品、書道作品など様々なジャンルの作品をご紹介していきます。



   

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