<レコチャ広場>北朝鮮がデノミを敢行した理由とは?―中国

Record China    2009年12月7日(月) 17時24分

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5日、コラムニストで教育専門家の信力建氏は「北朝鮮はなぜデノミを敢行したか?」と題した記事を中国のブログサイトに発表した。写真は平壌市内。

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2009年12月5日、コラムニストで教育専門家の信力建(シン・リージエン)氏は、「北朝鮮はなぜデノミを敢行したか?」と題した記事を中国のブログサイトに発表した。以下はその内容。

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北朝鮮当局は1日、現地の外国大使館などに対し「11月30日からデノミを実施した」と通知。実施の理由については、「政府が最近下した決定」としか説明されなかった。だが、その背景には2つの目的があると思われる。1つ目はインフレの抑制。だが、北朝鮮政府は経済数値を公表しないため、どれほど深刻なのか判断のしようがない。2つ目は官僚を中心とした富裕層の隠し財産を白日の下に晒し、貧富の差を是正することだ。

だが、歴史を振り返っても、デノミによるインフレの抑制はあまり効果が期待できないことは分かっている。それでも北朝鮮がデノミを敢行したということは、経済がコントロールを失う一歩手前まで来ているのではないか。貧富の差の是正についても、例えそれが可能だとして、富裕層から財産を没収するようなやり方はいかがなものかと思う。

北朝鮮は故金日成(キム・イルソン)主席の生誕100周年にあたる12年に「強盛大国」の建設を実現させるとしている。だが、そのために必要なのは体制改革を通じて経済問題に取り組むこと。今回のように単に貨幣を新しくしただけでは、根本的な解決は得られないだろう。(翻訳・編集/NN)

●信力建(シン・リージエン)

中国の教育家。信孚教育集団理事長。広東省広州市生まれ。中山大学中国文学部卒。工場、銀行、政府機関などで働いた後、英国へ留学。軍人、農民、労働者など30以上の職に就いた経歴を持つ。2006年までに幼稚園や小中学校など20校を建設、学生数は1万人を超える。

※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。

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