Record China 2010年1月19日(火) 12時37分
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17日、日本新華僑報の蒋豊編集長はブログに「日本と中国は巨大クラゲに共同で対応できるかが注目される」と題した記事を掲載した。写真は中国・青島海底世界の各種クラゲ。
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2010年1月17日、日本の華字紙・日本新華僑報の蒋豊(ジアン・フォン)編集長は、ブログに「日本と中国は巨大クラゲに共同で対応できるかが注目される」と題した記事を掲載した。以下はその要約。
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中国沿海で大量発生したエチゼンクラゲが日本の漁業に深刻な影響を与えていることについて、日本政府は中国に対し共同で調査を行う提案を申し入れる決定をし、岡田外相が17日に東京で行われる日中外相会談でこの話題を取り上げる予定だという。
日本が共同調査の対象としているのは中国・長江河口付近の水質や周辺の状況などで、巨大エチゼンクラゲが大量発生する原因を明らかにする目的がある。また同時に、中国の漁民にも被害状況を確認するなど、中長期にわたる共同の調査を通じて具体的な対策を制定したいと考えていると思われる。
一方中国は、国防上の安全の観点から、外国人による地形や気象、環境などに関する測量やデータ収集を制限しているため、中国側が日本の提案を受け入れるかどうかは未知数である。
被害が最も深刻だった05年には、12月に日中韓3国の研究者が中国・上海で対策会議を開催し、日本側から06年以降毎年3国共同でエチゼンクラゲ大量発生の原因と移動ルートなどの調査を行うことが提案されたが、その後積極的な動きはない。
エチゼンクラゲは世界最大のクラゲで、直径1〜2m、重さ100kg以上に成長するものもある。大型のエチゼンクラゲが定置網や底引き網に引っかかると、網が破れて使えなくなったり、捕獲した魚にも品質低下の被害などが生じる。大量発生の原因については産卵地の海の汚染などによる富栄養化、地球温暖化による海水温度の上昇、魚類の乱獲による天敵となる魚の減少やプランクトンの大量発生などが挙げられているが、はっきりとした定説はない。
これらのさまざまな要素から考えて、日中両国が考慮している部分が異なっていると思われる。中国側は「日本は魚類乱獲の責任を負うべきであり、この方面で改善すべきだ」と考えている。一方、日本側は「中国はより多くの対策を講じ環境汚染を止めるべきだ」と考えている。こうした観点から、日中の漁業界は新たな戦いと協力の機会に遭遇しているとみることができる。つまり、戦いは「責任の認定」にあり、協力は「共同で対応策を制定できるかどうか」にある。(翻訳・編集/HA)
●蒋豊(ジアン・フォン)
25年以上にわたってメディアの仕事に携わる。99年創刊で年間発行部数324万部を誇る日本の中国語紙・日本新華僑報編集長。
※本記事は筆者の承諾を得て掲載したものです。
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