2010年1月20日、英BBC放送（電子版）は「日本の“品質の名声”に挑戦する中国」と題した記事で、勤勉で品質にこだわる日本の製造業の「思想モデル」を中国が見習い始めていると報じた。22日付で環球時報が伝えた。

【その他の写真】

記事によれば、中国のモノづくりの現場が徐々に変わってきている。ドイツ・中国合弁のある部品メーカーでは、静まり返った作業場で女性工員が黙々と手を動かしているが、この企業は勤勉で品質にこだわる日本の「思想モデル」を導入し、工員に徹底しているのだという。営業部長の陳（チェン）氏は、「製造工程が複雑で精密さが要求される部品の分野では、中国はまだかなり日本に差をつけられている」としたが、「その差は絶対に縮められると思う」との自信ものぞかせた。

江蘇省蘇州市の大手バスメーカー・海格も技術開発に相当な力を入れている。ある幹部は、「先日のモーターショーでわが社のバスを見た日本の専門家が、日本にも引けを取らない技術力の高さだと驚いていた」と胸を張った。記事は、中国企業の品質に対する意識が上がるにつれ、日本企業はこれまで考えもしなかった分野で中国との競争を強いられるようになったと指摘した。

上海の金融アナリスト、テレサ・タン氏は「日本の高度成長から長期低迷に至るまでの経験を、中国は活かすべき」とした上で、「日本は終身雇用制が崩壊し、貧富の差が拡大した。今の中国もすでに同じような問題を抱えているが、放っておけば日本よりさらに大変なことになる」と警告した。（翻訳・編集/NN）