アジア人の20%に社会保険なし、金融危機で貧困人口が2100万人増加―国連

Record China    2010年2月21日(日) 6時14分

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17日、国連とアジア開発銀行は金融危機によりアジア地域では1日の生活費が2ドル以下の貧困人口が2100万人増加したと発表した。写真は貧困家庭や出稼ぎ労働者の子どもが通う北京の小学校。

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2010年2月17日、国連とアジア開発銀行が同日発表した地区発展報告によると、金融危機によりアジア地域では1日の生活費が1.25ドル(約115円)以下の極貧人口が1700万人、同2ドル(約183円)以下の貧困人口が2100万人それぞれ増加したことがわかった。18日付で広州日報が伝えた。

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報告は国連アジア太平洋経済社会委員会などがアジアの発展途上国に対して「ミレニアム開発目標」の達成状況を評価するために行われた。09年以前のアジア太平洋地区における「極貧層」は9億人だったが、金融危機によりアジア太平洋地区の経済発展速度が落ち、貧困層人口の増加につながった。試算では、今年末にはアジアの発展途上国23か国で2500万人の貧困層人口の増加が見込まれるという。

アジア太平洋経済社会委のノエリーン・ヘイザー事務局長は記者会見で、国連が2000年に定めた「ミレニアム開発目標」をアジア太平洋地区で2015年までに実現するのは難しいと述べた。また、金融危機が対外貿易、外国直接投資、政府間援助、在外中国人による海外送金などに打撃を与えており、失業人口の増加や社会福利厚生体系の不健全さが貧困人口を増加させる主因だと述べた。

アジアの社会保障制度は東欧やラテンアメリカなど他の発展途上地域よりも遅れており、調査ではアジア人口の約20%が失業、医療、年金などの社会保険を受けていないという。(翻訳・編集/中原)

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