2010年3月22日、環球時報によると、18日付ニューヨーク・タイムズは、スイス高級腕時計業界が中国市場によって支えられていると伝えた。米国市場が不景気の影響で低迷を見せる中、経済回復の進む中国市場での売り上げはスイス高級時計業界を活気付けているという。

【その他の写真】

各社の発表するニューモデルの時計が中国で熱い注目を浴びている。シンガポールの時計コレクターは「ニューモデルは中国の消費者に人気。もし中国がなければ多くのブランド時計の損失は甚大だったはずだ」と語る。

2009年は高級時計各社にとって最悪の一年となった。スイス時計産業連盟によると、腕時計の輸出総額は22％減の122億ドルだった。しかし、米国向けが38％減少したのに対し、中国本土向けはわずかに15％減。同連盟の報告によると、中国は重要な市場となっており、1月の販売総額は前年同期比87％増で、スイスの腕時計輸出総額の2．7％増に貢献している。これは2008年以来初の前年同期比増だという。

「香港は全輸出額の16％を占め、最大の市場となっているが、中国本土市場も日増しに重要性を増している」とスイスのフォントーベル銀行エコノミスト、リナ・ウェーバー氏は語る。2000年にはわずかに輸出総額の0．2％を占めるだけだったが、2005年には2．7％、2009年には5．3％と上昇しており、今年中に日本を抜いて6番目の市場になり、5番目のドイツに接近すると予測している。今年、中国はスイス高級腕時計輸出額の3分の1を占めるとの見込みだ。（翻訳・編集/小坂）