<メダル剥奪>選手は功利主義の犠牲者、誰が「体操年齢詐称問題」の黒幕か―中国紙

Record China    2010年4月30日(金) 13時42分

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29日、中国紙は記事「董芳霄は功利主義的スポーツの犠牲者、誰が『年齢詐称問題』の黒幕か」を掲載した。年齢詐称はもはや「公然の秘密」であり、発覚したのは氷山の一角に過ぎないという。写真は河南省体育運動学校体操センター。

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2010年4月29日、中国紙・時代商報は記事「董芳霄は功利主義的スポーツの犠牲者、誰が『年齢詐称問題』の黒幕か」を掲載した。以下はその抄訳。

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28日、IOC理事会は、シドニー五輪で銅メダルを獲得した元体操女子中国代表の董芳霄(ドン・ファンシャオ)の年齢詐称を認め、メダル剥奪を決定した。五輪及び世界選手権の出場には16歳以上という年齢制限があるが、董は生年月日を3年ごまかして、1999年の世界選手権、2000年のシドニー五輪に出場していた。

現在、本紙記者は董芳霄と連絡を試みているが、応答はない。彼女はまるで蒸発したかのように人々の前から消えてしまった。事情に詳しい関係者によると、董は現在、夫とともにニュージーランドに移住。シドニー五輪銅メダリストという肩書きから現地の体操クラブでコーチとして働いているというが、年齢詐称問題は仕事や生活にも影響を与えることになるだろう。

中国国家体操センターの羅超毅(ルオ・チャオイー)主任は「年齢詐称問題は、董芳霄個人、あるいはその家族がやったことでしょう」と発言していたが、若い選手個人ができることではない。年齢詐称問題はスポーツの背後に潜む巨大な利益チェーンの一角に過ぎない。こうした利益が保護者を、コーチを、そして主管する当局を突き動かし、最終的に年齢詐称を誰もが手を染める「暗黙のルール」に変えてしまった。

年齢詐称による団体銅メダル取消は、董のチームメイトのメダルをも奪ったことになる。彼女たちはみんな心と体をぼろぼろにしてまで体操に打ち込んできた。「中国スポーツ界で年齢詐称問題は公然の秘密。董芳霄がやり玉に挙げられたのは国際体操連盟(FIG)に目をつけられたからに過ぎない」とコメントしたのは上述の関係者。「(その意味で)董芳霄の疑惑発覚は偶然でもあり必然でもある。ただ一つ、間違いないことは、追求を逃れた選手であれ、問題が発覚した選手であれ、みな巨大な利益に突き動かされた功利主義的スポーツの犠牲者だということだ」と話している。(翻訳・編集/KT)

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