「電力の都」が電力不足の不思議=三峡ダム級発電所を複数建設し解決を―湖北省

Record China    2010年5月15日(土) 19時18分

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12日、世界最大の水力発電所・三峡ダムを擁する中国湖北省だが、ここ数年は電力不足から脱することができないでいる。専門家は「解決のためには三峡ダム級の水力発電所をさらに複数建設するべき」と提案している。写真は三峡ダム。

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2010年5月12日、京華時報によると、世界最大の水力発電所・三峡ダムを擁する中国湖北省だが、ここ数年は電力不足から脱することができないでいる。専門家は「解決のためには三峡ダム級の水力発電所をさらに複数建設するべき」と提案している。

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2010年初頭、湖北省は電力不足の警報を発令した。必要量の10〜15%、1日あたり5000万キロワット時もの電力が不足し、一時は製鉄、電解アルミなどエネルギー消費の多い工場に対して電力制限が実施されたほどだった。

いったいなぜ、三峡ダムを擁し、「電力の都」と呼ばれる湖北省が電力不足になるのか?実は三峡ダムは国家プロジェクトであり、他の省・市への電力配分が決められている。上海市への供給量は44%と突出しているのに対し、湖北省への割当はわずか13%しかない。

こうした状況を受け、割当の再考を求める声が上がっている。今年の「両会」(全国人民代表大会、全国政治協商会議の通称。日本の国会に相当)でも、数度にわたり代表がこの話題を取り上げている。しかし電力不足は湖北省だけではなく、他の省・市も同じだ。湖北省への割当を増やせば他地域の電力が足りなくなってしまう。

中国水力発電工程学会の張博庭(ジャン・ボーティン)副事務局長は、最も直接的な解決方法は三峡ダム級の水力発電所をさらに複数建設することだと主張する。「もし虎跳峡プロジェクト(雲南省)が承認されれば、その発電量は三峡ダムに匹敵する。現在、唯一可能な対策は水力発電開発の加速だ」と断言した。(翻訳・編集/KT)

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