原因は「イカ自動車」だ!自動車台数急増の中国でガソリン需要が横ばいの理由―米誌

Record China    2010年6月17日(木) 12時24分

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9日、米経済誌フォーブスは、「中国の“イカ自動車”の謎」と題した記事を掲載し、米国を抜いて世界最大の新車販売市場となった中国のガソリン需要が、昨年7月からほとんど変化していないという謎について解説した。写真はイカ自動車の代表格・三輪バイク。

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2010年6月9日、米経済誌フォーブス(電子版)は、「中国の“イカ自動車”の謎」と題した記事を掲載し、米国を抜いて世界最大の新車販売市場となった中国のガソリン需要が、昨年7月からほとんど変化していないという謎について解説した。13日付で環球時報が伝えた。

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中国の今年第1四半期(1〜3月)の自動車販売台数は前年同期比77%増だったにもかかわらず、ガソリン需要は同3%しか増加していない。あるシンクタンクによると、中国のガソリン需要は昨年7月からほとんど変化がないという。これは一体どうしてなのか?

中国で起きる現象はわれわれを悩ませることが多い。経済や市場構造が、われわれのよく知る西側諸国のモデルと異なっていることが原因である。実は、中国製のすべての商品には「2つの市場」が存在している。1つは、ハイスペック・高価格製品を提供する「世界市場」で、もう1つは低品質・低価格製品を提供する「国内市場」だ。

自動車について言えば、中国市場で「昨年1360万台が売れた」というのは表面的なニュースに過ぎない。中国では毎年5000万台分のエンジンが製造されている。うち、1360万台分のエンジンが「世界市場」の自動車に使われ、残りの3600万台分は「国内市場」の車両に使われた。ここで言う“国内市場の車両”とは、オートバイや農作業車なども含む、燃費の悪い車両のこと。イカがモクモクと墨を吐くように黒煙をまき散らして走るため、“イカ自動車”と呼ばれているという。

この状況が分かれば、自動車販売台数が急増しているにもかかわらず、なぜガソリン需要に変化がないかは簡単に理解できるだろう。今季77%増を示した自動車販売台数の大部分が、ガソリンを大量に消費し環境規制に全く適合していなかった車両に取って替わった。つまり、“イカ自動車”に普通の小型車や軽自動車が取って替わったということである。中国政府が実施した農村地区対象の自動車買い替え政策(汽車下郷)や優遇税制が、“イカ自動車”駆逐を後押しし、「世界市場」に適合する“普通の”自動車の導入を奨励したのだ。

中国の自動車市場を理解しようとする場合は、“イカ自動車”の存在を忘れてはならない!(翻訳・編集/HA)

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