Record China 2010年6月30日(水) 11時57分
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28日、中国の「塀で囲む」文化が、世間知らずで威張ってばかりいる中国人の「夜郎自大」な性格を育んだと論じた、中国共産党中央党校の徐平教授の寄稿が共産党系の雑誌に掲載された。写真は北京の故宮で皇帝と皇后の人形に色をつける観光客。
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2010年6月28日、「中国の『塀で囲む』文化が、世間知らずで威張ってばかりいる中国人の「夜郎自大」な性格を育んだ」とする、中国共産党中央党校の徐平(シュー・ピン)教授の寄稿が共産党機関紙・人民日報系の雑誌「人民論壇」に掲載された。以下はその概略。
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自分たちの領域を高い壁で囲むのが中国人の伝統的な文化だ。北の異民族の侵入を防ぐための「万里の長城」や明・清王朝の皇宮だった北京の「紫禁城(故宮)」、そして庶民の住宅を見ても分かる通り、中国人は自らを囲わないと安心できない。中国文化は「塀で囲む」文化と言っても良いだろう。だが、筆者はこれが、中国人が長い間遅れをとってきた原因だと考える。
中国では古くから有形・無形の塀が社会構造を形成してきた。それは個と個が横につながるものではなく、大きな囲いから小さな囲いへと立体的に重なって集団を形成しており、西洋社会の構造とは全く異なる。社会学者・費孝通(フェイ・シャオトン)氏は著書「郷土中国」で、中国社会は「閉鎖的な村社会」だと指摘した。中国人は自分と近い関係の仲間としか付き合おうとしない民族だというものだ。
村社会では安定と秩序が維持されやすい反面、性格が保守的になり、発展も遅くなる。近代以降は西洋文明の襲来を受け、中国社会や文化に天地を覆すほどの変化をもたらしたが、それでも「塀」の存在はますます増え、境界線もどんどん明確になっている。先進的な西洋文明を前に自らの文化を否定し、散々頑張って取り入れてきたつもりが、結局は釈迦の掌から抜け出せていなかった。
こうした習性が家庭レベルになると、「自宅前の雪は丁寧に払うが、他人の家は気にしない」といった団結性のない現象が見られ、個人レベルになると、中国人は最も利己的で冷淡な人種になり下がる。しかし、国家や民族レベルになると、途端に自己犠牲もいとわない精神が生まれるのだ。そのため、中国文化に最も必要なことは「塀」や「囲い」を取り壊すのではなく、それらを崇高な理想のもとに拡大させることだと考える。これこそがグローバル化の時代に中国人がじっくり考えるべき課題なのではないだろうか。(翻訳・編集/NN)
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