中国政府の低エネルギー政策、国民のライフスタイル変化で帳消しに―米紙

Record China    2010年7月8日(木) 10時10分

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4日、米紙ニューヨーク・タイムズは、効率的なエネルギー利用や環境汚染削減のために中国政府が講じている様々な政策も、国民のライフスタイルの欧米化や消費の拡大によって効果が相殺されていると報じた。写真はエアコンの室外機でいっぱいのビル壁面。

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2010年7月4日、米紙ニューヨーク・タイムズは「消費水準向上によって中国政府は環境に懸念」と題した記事を掲載した。効率的なエネルギー利用や環境汚染削減のために中国政府が講じている様々な政策も、国民のライフスタイルの欧米化や消費の拡大によって効果が相殺されていると報じた。環球網が伝えた。

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多くの中国人が、大型車に乗り、各種家電製品を使いこなすといった高い物質的要求を満たそうとしている。欧米式のライフスタイルに憧れ、また実践しはじめた結果、中国のエネルギー効率はさらに低下しているのが現状だ。電力の供給を火力発電に頼る中国では、電力需要が増加すれば、温室効果ガスなどの排出量なども大幅に増加するからだ。

中国政府は内需刺激策の一環として09年以降、農村部で家電製品や自動車の購入補助政策「家電下郷」や「汽車下郷」を実施している。その結果、農村でのこれらの販売数は大幅に増加した。一方で中国政府は、供給電力を火力発電所に頼る工場を過去3年間で1000カ所以上も閉鎖し、新たなエネルギー基準と排ガス基準を公布するなど、エネルギー利用や環境汚染に対して厳しい対策を講じてきた。しかしこうした努力も、国民の消費ニーズ激増によって帳消しになっている。

また、国際エネルギー機関(IEA)のデータによると、中国が1ドルの製品を生産するために必要なエネルギー消費量は米国の2倍、欧州の3倍になっているという。しかし、中国のエネルギー効率を一気に高めようと言う考えは幻想に過ぎない。なぜなら、中国では依然として化石燃料に頼った旧式の火力発電が主力だからである。

米国エネルギー省ローレンス・バークレー国立研究所の科学者デビッド・フリドリー氏は「中国では製造業が経済に占める割合が米国の3倍になるため、エネルギー効率で中国と欧米を比較することがそもそも間違っている」と指摘している。(翻訳・編集/HA)

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