繁栄する「パクリ・ファストファッション」はいつまで持つのか―中国誌

Record China    2010年7月11日(日) 9時12分

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7日、雑誌・商業週刊は記事「アパレル業界の『パクリ・ファストファッション追求』モデルはいつまでもつのか?」を掲載した。写真は2009年、南通市。衣料OEM企業などが集まる就職説明会。

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2010年7月7日、雑誌・商業週刊は記事「アパレル業界の『パクリ・ファストファッション追求』モデルはいつまでもつのか?」を掲載した。以下はその抄訳。

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先日、ネットユーザーがネット専門衣料品メーカー・VANCLの盗作疑惑を追及した。VANCLはそうした粗暴な疑いはデザイナーへの侮辱だと反論したという。しかし実際はというと、VANCLの問題は氷山の一角に過ぎない。ZARAやH&Mなど人気ブランドをパクったデザインは、お手軽な利益追求の早道と見る企業も少なくない。開発から出荷の期間を短縮し、ネット販売を通じて安価に販売する「パクリ・ファストファッション企業」が増えている。しかし、パクリが氾濫した後、こうしたモデルはどこまで持つのだろうか。

こうした分野の新星と言えるのが麦包包。なんと日に50種もの新製品を発表する。昨年の売り上げは4600万元(約6億円)と前年の4倍に達した。デザインと開発における豊富な経験と生産期間の短縮という強みを生かし、素早い出荷を実現。成長を続けている。

できるだけ安く新製品を体験したいというのは消費者の多くが求めるところ。まさにこうしたニーズが低価格路線の企業と製品を生み出している。「本社製品はロシアなどに輸出し高評価を得ています。その理由は大手ブランドをまねたデザインと値段の安さ。知的所有権問題を避けるため、ファスナーの数を増やしたり、ポケットを変更したりと微調整を加えています」と話したのは北京市のあるアパレル企業の責任者。同社のデザイナーはファッションショーや雑誌から「インスピレーション」を探してくる。同社はデザイン分野に投じている資金はきわめて少ないという。

「パクリ・ファストファッション」路線で成功を収める企業。しかしこのモデルはそう長くは続かないと業界関係者は見ている。ファッションとは代替不可能な体験が重要で、女性のショッピングにとっては流行の服を手に取り試してみることが最終的な購買以上に重要となる。ネットやカタログ販売ではそうした実際に手に取ることはできない。また早いペースでパクリ新製品を発表するモデルは5〜10年で飽和し、互いにパクった末に同じような製品ばかりがあふれることになる。これではショッピングの体験を提供することはできない。

こうした問題やさまざまな圧力により、「パクリ・ファストファッション」企業も路線変更を摸索している。さまざまなブランドを自社ネットモールに取りそろえる、生産を外部に委託しデザイン業務に集中する、ネットだけではなく体験する路面店を展開するといった取り組みが始まっている。(翻訳・編集/KT)

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