中国沿海部、労働力不足で工場側が労働者に好条件を競って提示―米紙

Record China    2010年7月18日(日) 18時15分

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12日、米紙ニューヨーク・タイムズは、若い農民工の考え方の変化や内陸部の発展によって労働力不足に悩む中国・珠江デルタ地区の工場の様子を紹介した。資料写真。

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2010年7月12日、米紙ニューヨーク・タイムズは、中国の工場が労働者に対し好条件を競って提示していると報じた。若い農民工(出稼ぎ労働者)の考え方の変化や内陸部の発展などによって、珠江デルタ地区の工場は労働力不足に陥っているという。16日付で環球時報が伝えた。

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輸出型経済の回復に伴って、中国では最近数か月、多くの労働者が郷里に近い場所で仕事を見つけることが可能になっており、わざわざ仕事を求めて沿海部まで出て行く農民工の数が減っている。このため、珠江デルタ地区では労働力の需給関係が崩れ、工場側は新たな労働者確保のための競争を強いられている。広東省中山市では、多くの工場が15〜20%の労働者不足のまま操業している。専門家は「中国の16〜24歳の労働者人口はすでにピークを迎えており、今後12年間で3分の1減少する」と話し、労働力不足は続くと予想する。

労働力不足の原因の1つに、労働者自身の考え方の大きな変化もある。清華大学の社会学家、郭于華(グオ・ユーホア)氏は「若い世代の農民工は、良好な教育を受け、インターネットにも詳しく、すばらしい都市生活にあこがれている」と語り、わずかな工賃のために苦労に耐え、機械の様に長時間働き続けるスタイルはすでに受け入れられなくなっていると指摘する。高校を卒業後、広東省中山市の工場で働いている張(ジャン)さんは「お金は重要だけれど、生活の中で大きなストレスを感じないことも重要」と話す。

また、農民工の自我意識の高まりの1つの原因に、教育水準の向上が挙げられる。中国の09年の高校卒業者数は約840万人で、01年に比べて500万人も増加している。専門家は「教育水準が向上した結果、ますます多くの若者が抱負を抱き、楽観的で、より強い権利意識を持つようになっている」と指摘し、「彼らは携帯電話とインターネットの操作に長けており、不公平な待遇に遭遇した場合にも、権威者側に挑戦することを恐れていない」と語っている。(翻訳・編集/HA)

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