Record China 2010年8月27日(金) 13時28分
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25日、中国富裕層に宗教ブームが広がる中、道教の養生思想に基づいた「神通力」を使い、「弟子」を増やしていた男が詐欺容疑で警察の取り調べを受けている。男のファンは経営者や芸能人といった富裕層が多かった。
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2010年8月25日、中国富裕層に宗教ブームが広がる中、3大宗教の1つである道教の養生思想に基づいた「神通力」を使い、「弟子」を増やしていた男が詐欺容疑で警察の取り調べを受けている。男のファンは経営者や芸能人といった富裕層が多かった。大手ポータルサイト・網易が伝えた。
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李一(リー・イー)と名乗るこの男は中国道教協会副会長、重慶道教協会副会長の肩書きを持つ。1969年9月生まれの41歳。220ボルトの電力を自在に操り、がんなどの重い病気も治せると宣伝していた。有名になる前は、息を止めたまま水槽の中で2時間22分も過ごす「神業」をテレビ番組で披露したこともある。「弟子」は全国に3万人で、有名歌手のフェイ・ウォン(王菲)夫妻やネット通販最大手・淘宝(タオバオ)の親会社・アリババグループの馬雲(ジャック・マー)会長兼最高経営責任者(CEO)などの名前も挙がっている。
もちろん、これらは全て「自称」だ。「弟子」扱いされた有名人はいずれも否定。道教の修業を始めたのも「3歳から」と言っていたが、実際は06年に道士の資格を得たばかりだった。だが、李容疑者のファンには富裕層が多かった。口コミで次から次へと輪が広がっていったらしい。昨年のAPEC中小企業サミットでは馬CEOの招きでスピーチも行っている。馬CEOは「弟子」であることは否定したが、李容疑者が主催する勉強会に参加したことは認め、「ビジネスを離れ、違う角度から物事を考えるのにちょうど良かった」と話した。勉強会は7日間で9000元(約11万円)もの授業料がかかる。
李容疑者は「何かにすがりたい」という富裕層のニーズに上手く乗っかった、と記事は分析した。地位も名誉もカネも手に入れた彼らが今、最も求めているのは「精神的な癒し」。当初から李容疑者の「胡散臭さ」を指摘していた週刊誌・時代周報は「公平さが失われ、法制度も整備されていない現代社会で、彼らが財を得たのは『運が良かった』という側面が大きいことを彼ら自身が一番知っている。だから、常に不安で、精神的な支えを欲しているのだ」と報じている。(翻訳・編集/NN)
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