「詐欺や詐称に遭遇」の経験、99.5%が「あり」、「なし」は0.5%―中国

Record China    2010年9月9日(木) 4時45分

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7日、詐称や詐欺に関するアンケート調査の結果が発表された。99.5%の人は、これまでになんらかの詐欺や詐称に遭遇したことがある、という驚くべき実態が明らかになった。写真は廃棄される上海万博のコピー商品。

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2010年9月7日、中国青年報は、インターネット上で行った詐称や詐欺に関するアンケート調査の結果を発表した。有効回答数は1365人。これまでに一度も詐称や詐欺、ニセモノに遭遇したことが無い、と答えた人は、たったの0.5%にとどまった。

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旅行会社で人事を担当する苗新輝(ミャオ・シンフイ)氏はかつて、毎日100枚以上の履歴書に目を通していた。しかしある時、約8割の履歴書には何かしらの経歴詐称が見られる、ということを発見した。「面接の時に、私は彼らにもう一度履歴書を書かせます。以前在籍していた会社や、勤務期間、役職などは、事前に提出を受けたものと合わないことが多々あります」。

苗氏はこう語る。「求職者は厳しい現実を突き付けられています。企業の採用条件はますますハードルが上がり、挙句、求職者の数も多いです。経歴を詐称しないと、面接の機会すら無くなってしまうかもしれません」。

今回の調査は、日常生活において人々は詐称や詐欺行為に自ら加わったり、またはそれらに対して寛容にならざるを得ない、ということを如実に表している。たとえば、68.7%の人は「海賊版とわかっていてもその本を買う」と答え、47.9%の人は「コピーブランドとわかっていてもその商品を買う」と回答し、31.6%の人は「テストの時にカンニングをしたことがある」と答えた。また、16.6%の人は「論文を盗作したことがある」と認めており、14.2%の人は、「ニセ領収書と分かっていても買い物を続行する」と回答した(訳注:中国の領収書は国が発行した物を使用しなければならない)。また、5.9%の人は「学歴詐称をしたことがある」と回答している。

詐称・詐欺批判で有名な方舟子(ファン・ジョウズ)氏によると、欺瞞行為の基礎は社会にあるという。多くの人はこうした行為を痛いほどに恨み、しかし、それとは裏腹に、これらの“恩恵”に預かる機会が与えられないことを恨んでいる。よって、機会があれば詐称や詐欺に手を出すこともあり得るという。

「私達の社会は、深刻な信用危機に直面しています」―北京京鼎法律事務所主任の張星水(ジャン・シンシュイ)氏は、こう述べる。「法律や公共ルールに関する意識は比較的低く、多くの人が“規則を守ると損をする”と考えている。そのため、規則を破ってでも短期的かつ目先の利益を得ようとしている」。

詐称や詐欺被害に遭った場合、どうしますか?という問いには、「泣き寝入りする」が61.7%でトップだった。33.3%の人は「当事者と交渉する」と答え、28.4%の人は、「どうしたらいいかわからない」と回答した。「起訴する」と答えた人はわずか4.7%だった。

詐称や詐欺の主な責任は誰にあるか、との問いには、「政府」と回答した人は87.6%に上った。81.4%の人は、管理監督部門の調査能力と処理能力が強化されることを望んでおり、法整備を期待している人は79.4%に上った。対して、「ニセモノを買わず、ウソをつかないよう、まずは自分から行動しよう」と回答した人は56.4%だった。(翻訳・編集/八木)

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