急速に拡大する貧富の格差…求められる収入分配制度改革―中国

Record China    2010年10月6日(水) 8時16分

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4日、貧富の格差が激しく広がる中国では、収入分配制度の改革によって収入格差を縮小することが大きな課題となっている。国民は政府に早急な対応を期待している。写真は「和諧社会(調和のとれた社会)」の政府スローガンの下にたむろする出稼ぎ労働者たち。

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2010年10月4日、中国新聞社によると、2010年は第11次五か年計画から第12次五か年計画への移行期として大事な1年になる。そんな中、中国で貧富の差が激しくなっているのは争いようのない事実で、国営系のメディアもはっきりと問題を指摘している状況だ。国民の不満が限界点へ向かいつつある現在、収入分配制度改革によって貧富の格差を縮小することは中国社会にとって大きな課題だ。

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中国経済にとって問題となっているのは内需が不足しているということだ。各省市では労働者の最低賃金引き上げが行われているにもかかわらず、なお賃金収入の上昇は緩慢であり、このことが国民の消費能力や内需を抑制している。この間、国内総生産(GDP)に占める政府や企業の収入は増加しているが、国民の収入は減少している。

適度な収入格差は経済効率を維持するためには仕方のない必須条件となるが、過度の格差は不公平となり、社会の混乱を引き起こしかねない。高収入者と低収入者の割合を減らし、中間層が多い状態が良好な社会構造だと考えられるため、収入分配は中国の今後の発展において重要な問題となる。

経済発展の速度に中国の分配制度改革がついていけていないのは事実である。おもな問題点として第1次分配では、国家・企業・国民間で適切な労働報酬の分配が行われていないこと。第2次分配では社会保障への支払いに充てる、各級政府機関の支出の割合が制度としてなお明確になっていないこと。第3次分配の規模は小さく、慈善金などを奨励・監督・管理する組織が健全だはないこと―が挙げられる。「パイの分配」は政府の責任問題であり、多くの国民がこの解決に期待を寄せている。(翻訳・編集/小坂)

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