中国の「食の安全」事情はまだまだ厳しい―米紙

Record China    2011年5月13日(金) 10時27分

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8日、米紙は「中国はニセタマゴと染色マントウに恐れおののいている」と題した記事を掲載した。写真は6日、北京で開かれた食品博覧会で人気を博した「無添加スープ」のブース。

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2011年5月8日、米紙ニューヨーク・タイムズは「中国はニセタマゴと染色マントウに恐れおののいている」と題した記事を掲載した。11日付で環球時報が伝えた。

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大勢の人が行き交う上海の街では少し前まで、朱さんの店のマントウ(蒸しパン)を買わず、スーパーで売られている袋入りのものを買う人が少なくなかった。だが、彼らは間違っていた。朱さんのマントウは毎朝3時に作られたもの。新鮮で柔らかくて美味しい。一方、スーパーで売られていたのは食品工場から「回収」した期限切れのものを加工して再び陳列棚に並べただけの代物だった。

2年前に中国全土を震撼させたメラミン入り粉ミルク事件の後、中国政府は食の安全問題を重視するようになった。多くの悪徳加工業者は警告や捜索を受けたり、逮捕されたりした。うち2人には死刑判決が下った。だが、今年の春に起きた一連の食の安全事件は、こうした努力が期待通りの成果を挙げていないことを表している。近代的な食の安全システムを懸命に構築したものの、それを監視・監督する機能が緩いままなのだ。

この数週間だけでも、違法薬物の「痩肉精(塩酸クレンブテロール)」入りのブタ肉、カドミウムに汚染されたコメ、亜ヒ酸入りの醤油、抗生物質入りのモヤシなど食の安全を脅かす事件が相次いだ。そして、それは「不可侵領域」と思われるタマゴにまで広がった。化学品やゲル、パラフィンを使い、ニセタマゴを作ったものと思われる。違法添加物を使えば莫大な儲けが手に入るからこそ捕まるリスクを冒してまでも悪事に手を染めるのだろう。

爆発的に増えた食品加工業者は50万近くに上るが、うち80%は従業員10人ほどの規模。彼らを監視・監督するのも容易ではない。中国衛生部の陳竺(チェン・ジュー)部長によると、中国では食品検査員が1万人あたり1人しかいない。

世界保健機関(WHO)北京事務所の食品専門家、ピーター・ベン・エンバラック博士も「一部の食品は検査自体行われたことがない。ブタ肉も規定の半分しか検査を受けていない。それも各地方行政に任せきりというのが現状だ」と指摘している。(翻訳・編集/NN)

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