「リビアでは自分が中国人だと言いたくない」、テレビ局記者が語る―香港

Record China    2011年5月20日(金) 20時0分

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18日、香港の衛星テレビ局の記者が中国の掲示板に「リビアでは自分が中国人だなんてとても言えない」と題した文章を掲載した。写真はリビア。

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2011年5月18日、香港の衛星テレビ局、フェニックステレビ(鳳凰衛星)の記者が中国のニュースサイト・中華網の掲示板に「リビアでは自分が中国人だなんてとても言えない」と題した文章を掲載した。以下はその内容。

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ベンガジに着くと、同僚が筆者に「プレスセンターで記者証を発行してもらう時は『香港』と書け。中国と書くとやっかいだから」と忠告した。だが、これはまだマシな方だ。内戦が始まった頃、別の同僚は「韓国人」と言うしかなかったと聞く。反体制派の拠点であるベンガジでは国連安保理決議の採択で棄権した中国に対し、「なぜカダフィを支持するのか」と批判的だ。

街を歩いていると、現地の人から「ニーハオ」と挨拶される。見たところ、中国人を良く思っている人もかなりいるようだ。なんといっても現地では中国企業が多くの建設プロジェクトを担っている。現地の人とおしゃべりすると、批判や理解不足はあるもの、「中国人は勤勉で賢く、友好的」だと思われていることが分かった。筆者も「中国政府と中国国民は分けて考えて欲しい」と1人1人に伝えた。

ベンガジ高等裁判所脇のビルに中国語で「カダフィは嘘つきだ」と書かれた大きな横断幕が掲げられていた。エジプトのタハリール広場でも同じような横断幕を見たことがある。その時の主役はムバラクだった。我々が暫定政府に「中国の記者だ」と伝えると、非常に積極的に役人に会わせてもらえた。中国メディアを通じて中国政府にメッセージを伝えたいのだろう。最近は北京に特使を派遣したいと言っている。

2001年頃はアフガンにしろ、イラクにしろ、取材の際に中国人だと言うことが我々のお守り代わりだった。だが、2004年からは状況が一変。安全だと思っていた場所で中国人の誘拐事件が相次いだ。その後、アフリカや欧州では中国人による大規模な投資が始まり、中国人が大量に押し寄せた。現地に行くと、中国人に対するひどい差別を感じた。敵意を持っている人までいた。

だが、これらは単に経済的な理由からだ。中国との競争に負けるという焦りが、排他的な感情を生み出してしまう。今後もこうしたことは避けられないことだろう。なぜなら、海外に出て行く中国人は増える一方で、減ることはないのだから。(翻訳・編集/NN)

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