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南水北調の1つ「西線工事」の着工検討を再開=チベット→新疆へ引水―中国メディア

Record China    2011年6月8日(水) 14時56分

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7日、中断されている南水北調プロジェクトの西線工事計画について改めて着工が検討されている。清華大学の専門家によれば、国の関係部門がすでに動いているという。写真はヤルツァンポ川。

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2011年6月7日、新華網によれば、深刻な旱ばつが続いていることから、中断されている南水北調プロジェクトの西線工事計画について改めて着工が検討されている。3日、中国科学院院士でもある清華大学の王光謙(ワン・グアンチエン)氏が明かしたところによれば、国の関係部門がすでに動いているという。

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近年、長江や黄河の中・下流域における水資源需要が増大すると同時に、気候変動などによる旱ばつや砂漠化がすすんでおり、水資源そのものの減少が深刻化している。また、多くの地域で地下水利用による地盤沈下が起きていることも問題となっている。こうした現状から、水資源の豊富な中国西南地域から水を供給する重要性が増している。

今回、再度提起された南水北調プロジェクトの西線工事計画は、チベット自治区の青蔵高原などに位置するヤルツァンポ川、サルウィン川、メコン川から引水して、中国西北部の旱ばつ、砂漠化や砂嵐の発生を根本から改善を図ろうとするもの。同プロジェクトは1990年にはすでに構想が明らかにされ、2002年12月に中国国務院が批准しているものの、計画は難航していた。

王氏が今回明かした計画には大幅な変更が加えられており、最終的には新疆ウイグル自治区へ引水する内容となっているものの、具体的な計画は未だ定まっていないという。王氏の計画には科学的根拠が欠けているとする見方もあり、生態系破壊のリスクなどが懸念される中、今後の動向が注目される。(翻訳・編集/岡田)

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