Record China 2011年6月15日(水) 17時21分
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13日、中国のあるデザイナーが自身のツイッターで、「友人が先ほどリツイートしていた」という出版物の画像を見てびっくりした。「この本、中国語版が出版されたのか」と思ったほどだった。それほど、ある日本の書籍と装丁がそっくりだったのだ。
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2011年6月13日午後16時48分。中国のあるデザイナーが自身のツイッターで、「友人が先ほどリツイートしていた」という出版物の画像を見てびっくりした。「この本、中国語版が出版されたのか」と思ったほどだった。それほど、ある日本の書籍と装丁がそっくりだったのだ。僕もさっそく写真付きでこの問題についてつぶやいてみた。(編集部注:ここで言うツイッターとは、“中国版ツイッター”と呼ばれる新浪微博を指す)
【その他の写真】
こうした「パクリ」と「参照」の違いについて、中国のネットユーザーたちと議論したことが何度もあるが、中には「パクリなんか存在しない」と思っている人もいるようだし、「パクリ」について討論すること自体をバカバカしいと考える人もいるようだ。まったく感覚がずれているとしか思えない。
デザイナーが指摘したのは、最近中国で出版されたある書籍の表紙デザインが、日本のグラフィック社が昨年に出版した単行本「デザインのひきだし<10>特集 凸版・活版印刷でいくのだ!」の表紙デザインとほぼ同じ、これは明らかにパクリではないか?という点。比べてみると、確かに構成や色などは同じといってもいい。唯一の明確な違いは、標題が日本語か中国語かという点だけだ。
この指摘を受けて、わずか30分にもならない17時14分。この“パクリ本”の著者がツイッターで反応した。著者のcatnap困困氏は、「ブルームバーグ・ビジネスウィーク(中国語)」の主筆も務めている。彼は以下のようにつぶやいた。「写真を見せていただいてありがとうございます。表紙デザインの件についてはわかりかねますが、とはいえ、私が執筆した本です。(日本の)デザイナーさんに謝らなければならない。そして、この本を購入した読者たちにも謝らなければいけないです。この件の詳細については、担当編集者および出版社の責任者にお任せいたします」。
同日夜22時31分。この書籍を出版した出版社の社長もツイッターで、「今、問題の件について確認したところです。現段階ではコメントすることができませんが、まず謝罪いたします。詳細を調査したうえでご連絡いたします」とつぶやいた。
約30分後には以下のような説明が。編集担当者があるデザイナーに依頼して、上がってきたデザインを気に入った。しかし、蓋をあけてみれば、それは日本の出版物そのままのパクリ。「本当に情けないです」とコメントした。社長はデザイナーの名前は公表せず、今後の方針として、問題の書籍をすべて回収し、表紙デザインを変更すると発表。すでに購入した読者については、返品・交換に応じるともいう。
この事件は中国版ツイッターで話題となり、たくさんのユーザーが意見を述べた。「中国ではこうした現象が至る所で見られるが、それは社会的責任感が薄いからという理由に他ならない」「パクリ行為をした業者すべてをリストで公表してほしい」「このような行為に対しては厳しく責任を追及しなければいけない」などなど。
こんな意見もあった。「以前ならこうした行為は誰にもばれなかった。多くの中国の国民には海外からの情報がほとんどシャットアウトされていたからだ。しかし、インターネットが普及した現在、海外の情報は沢山入ってくるようになった。つまり、“パクリ”」物はすぐバレる」。
この事件をきっかけに、中国の「パクリ」時代が終焉してほしいと祈る。(取材:SJ)
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