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中国市場進出で日本企業の活路は開ける―秘訣はWEB人口8億人への直接アピール

八牧浩行    2011年6月30日(木) 5時43分

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日本経済が少子高齢化や長期デフレで伸び悩み、欧米経済が失速する中で、中国は世界の成長センターの中心に躍り出た。日本の企業は最も近く巨大な中国を自らの広義の市場ととらえ、その成長力を積極的に取り入れれば道は開ける。写真は中国のインターネットカフェ。

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日本経済が少子高齢化や長期デフレで伸び悩み、欧米経済が失速する中で、中国は世界の成長センターの中心に躍り出た。日本の企業が「失われた20年」から脱却するためには、アジア全体、特に最も近く巨大な中国を自らの広義の市場ととらえ、その成長力を積極的に取り入れることが欠かせない。

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日産自動車、コマツ、資生堂など大手企業はもちろん、中堅企業でも中国ビジネスを積極的に手掛けているところが成功を収めている。日本の10倍の13億人を擁する中国の人口当たりの自動車保有台数は欧米や日本の10分の1以下で潜在需要は測り知れない。このことは他の業種にもいえること。巨大な隣国中国と真のウィンウィンの関係を築く必要があり、「中国特需」の取り込みに後れを取らないよう待ったなしの対応が望まれる。

          

中国ではインターネットが急速に普及約8億人がパソコンもしくは携帯電話・スマートフォンを通じてWeb情報を閲覧。中国版ツイッターやSNSなどによる情報が飛び交い、情報統制は効かなくなりつつある。特に80年后(1980年以降に生まれた若い世代)は高学歴、一人っ子政策で豊かな家庭環境下で育ち、高学歴、購買力旺盛。日米欧など外来文化にあこがれ、グルメ、ファッション、新製品、旅行など生活情報に敏感だ。Webを通じて比較的気軽に業容を拡大することもできる。

 

東日本大震災を受けて中国をはじめとする外国の留学生や旅行者が潮が退くように日本から姿を消していたが、5月21日に温家宝首相らが東北の被災地を訪れたのを受けて、回復しつつある。観光業界やデパート、ブランドショップ、電器量販店などでは中国人旅行客に大きな期待を寄せている。不動産の世界でも、中国からの買い手の復活を切望している。

7月6日に開かれる海外マーケットセミナーでジャーナリストの八牧浩行氏が「中国の経済発展とWEB事情」について講演する。(取材・編集/kn)

■筆者プロフィール:八牧浩行

1971年時事通信社入社。 編集局経済部記者、ロンドン特派員、経済部長、常務取締役編集局長等を歴任。この間、財界、大蔵省、日銀キャップを務めたほか、欧州、米国、アフリカ、中東、アジア諸国を取材。英国・サッチャー首相、中国・李鵬首相をはじめ多くの首脳と会見。東京都日中友好協会特任顧問。時事総合研究所客員研究員。著・共著に「中国危機ー巨大化するチャイナリスクに備えよ」「寡占支配」「外国為替ハンドブック」など。趣味はマラソン(フルマラソン12回完走=東京マラソン4回)、ヴァイオリン演奏。

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