公共スペースでの全面禁煙も効果なし、理由は政府とたばこ産業のつながり―米紙

Record China    2011年7月1日(金) 9時44分

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27日、米紙は中国では5月1日から公共スペースでの全面的な禁煙が実施されたが効果が上がっていないと指摘した。その理由としてたばこ産業の最大の受益者が政府自身であることを挙げている。

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2011年6月27日、米紙ワシントン・ポストは、中国では5月1日から公共スペースでの全面的な禁煙が実施されたが効果が上がっていないと指摘した。その理由としてたばこ産業の最大の受益者が政府自身であることを挙げている。30日付で環球時報が伝えた。

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中国で禁煙運動が重視されない最大の原因は、政府自身が930億ドル規模を誇るたばこ産業の所有者であり、かつ最大の受益者だからである。禁煙運動の推進は、中国政府が経済の成長と公共の利益という相反する2つの局面に直面することを表している。そしてこれまでは、公共の利益が一貫して敗北を喫して来た。

中国最大のだばこ産業グループの1つ、紅塔集団のある雲南省玉渓市では、多くの住民がたばこ畑を経営し、たばこ工場に勤め、市外からの来客は紅塔ホテルに宿泊し、紅塔ゴルフ場でプレーする。

紅塔集団を中心とするたばこ産業は、玉渓市だけでなく、雲南省全体の経済発展を引っ張ってきた。雲南省の税収の半分近くがたばこ関連産業からのものだ。現地で禁煙運動を進めるグループの代表者・李暁亮(リー・シャオリャン)氏は、「ここでは自分たちの衣食住すべてがたばこ畑に由来しており、たばこ産業に反対することは自分たちの生活の権利に反対することだと考える人が多い」と語る。

禁煙運動推進グループの活動によって、一部ではたばこのコマーシャルの禁止に成功したものの、たばこ会社は慈善活動や学校への寄付、テレビドラマへの協賛などによって存在感を増している。

たばこ産業は中国経済の不可分の一部分となっており、これが中国で禁煙を妨げる原因のひとつとなっている。(翻訳・編集/HA)

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