Record China 2011年7月8日(金) 17時42分
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5日、北京市で発生した地下鉄駅構内でのエスカレーター事故について、中国エレベーター協会の関係者は「この類の事故は全く意外なことではない」と断言した。同協会には近年、このような事故の報告がいくつも寄せられているという。写真は事故のあったエスカレーター。
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2011年7月6日、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストの報道によると、北京市で5日に発生した地下鉄駅構内でのエスカレーター事故について、中国エレベーター協会の張楽祥(ジャン・ローシアン)氏は「この類の事故は全く意外なことではない」と断言した。同協会には近年、このような事故の報告がいくつも寄せられているという。
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事故は5日、北京市内の地下鉄4号線動物園駅の出口に設置された上りエスカレーターで発生。死者1人、負傷者28人を出す惨事となった。市関連当局は事故原因として、駆動装置を固定する部品が外れ、駆動チェーンが脱落したためにエスカレーターが逆走(つまり落下)したことを挙げた。安全装置も起動しなかったものと見られている。
本来、エスカレーターの性能と安全性は年々進化しており、コンピューターやデジタルセンサーの運用によって、逆走するような事故はほぼ完全に防ぐことができるようになっているはずだ。ところが、問題は生産側というよりも買い手の方にある。公共交通機関など人の流動が著しい場所では、その運搬重量に耐えるだけの製品を使用しなければならないが、一部の地下鉄駅などは、商業施設用のエスカレーターを採用している。商業施設は駅などに比べて利用客数が大幅に少なくなるため、製品の耐用重量も大幅に低い。それにともなって、価格も3分の1ほどに設定されている。ここで購入資金を“節約”してしまった場合―つまり、商業施設用のエスカレーターを公共交通機関内で使用した場合―その耐用年数は大きく縮まり、安全装置ではカバーしきれない事態が発生する可能性も排除できない。
今回の事故が発生したエスカレーターは米オーチス社製。09年9月末の地下鉄開業時から運用しており、同社が2年間の保守サービスを請け負っていた。英紙デイリー・テレグラフは「事故発生後、市当局は安全性の責任所在をすぐさまメーカー側に投げた。加速する交通インフラ建設の中で、安全性に対する基準が徐々に下げられていったことを認めない」と批判する論調の記事を発表している。(翻訳・編集/愛玉)
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