<故宮博物院>またも文化財破損を隠ぺい!今度は清朝の木製屏風を水に濡らす―北京市

Record China    2011年8月10日(水) 21時50分

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9日、北京の故宮博物院でまたもや貴重な文化財の破損事故が起きていたことが分かった。博物院側はこの事実を隠蔽しようとしているとの指摘が上がっている。写真は先月、検査中のミスによる破損が判明した「青釉葵瓣口盤」。

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2011年8月9日、中国北京市の故宮博物院でまたもや貴重な文化財の破損事故が起きていたことが、内部関係者の証言によって明らかになった。先月4日に発生した国宝級の「宋代の皿」破損事故と同様に、博物院側はこの事実を隠蔽しようとしているとの指摘が上がっている。新華報業網が伝えた。

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新たに破損が判明したのは、故宮博物院宮廷部が保管する清朝宮廷コレクションの木製屏風。同院文物保護科学技術部で修復作業中に水に濡れて傷んでしまった。同部の責任者はこの事実を1週間以上も隠していたが、「宋代の皿」破損事故が明らかにされたことで、あわてて院側に報告した形。だが、同院から国家文物局へはまだ報告されていないという。

この内部関係者は「故宮博物院は文化財破損の隠蔽だけでなく、人的利害関係も隠蔽している」と指摘。「故宮博物院ではこれまでに何度も破損事故が発生しているが、事故として処理されたことは1度もない。それどころか、事故の責任者が昇進さえしている」と話した。

また、これに先立ち、ネットユーザーが中国版ツイッターで「宋代の皿」をはじめ過去4件の隠蔽事件を告発していたが、これについても「おおむね事実」と証言。ただ、同院の陳麗華(チェン・リーホワ)副院長が宮廷部主任当時に誤って廃棄処分した木箱の中身は、指摘のあった「仏像」ではなく「古代の楽器」だったと訂正した。

陳副院長就任については「多くの反対意見があったにもかかわらず強行された」と同関係者。同院では文化財管理の専門知識や経験もない人物が要職に就く例が後を絶たず、例えば宋紀蓉(ソン・ジーロン)分管副院長は、同院に配属されたとたん文物保護科学技術部主任になっている。疑惑の多い人事や隠蔽体質から、有識者の間では「故宮博物院は文化財の保護意識が欠如している」と嘆く声が上がっているという。(翻訳・編集/本郷)

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