2011年10月4日付の中国・新京報によれば、欧米の景気低迷の影響で、中国の今年上半期における海外からの観光客数は1％増にとどまったが、中国から海外への観光客数は19％もの増加となった。

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メーデーの大型連休以降、中国の旅行業は好調が続いており、国家旅游局の統計では2011年上半期における全国の観光収入は前年比＋18％の1兆元（約12兆円）を突破。消費けん引の中心的存在となっているほか、産業構造の調整や経済モデル転換の大きな原動力となることが期待されている。観光収入1兆元のうち、国内旅行によるものが9200億元(+22％)。旅行客数では、国内が延べ13億3000万人(+13％)、海外が延べ3200万人(+19％)。

今月1日から1週間にわたる国慶節（建国記念日）の大型連休も220万人が海外へ観光で出国することが予想されており、旅行先での消費総額は21億ドルに達するとみられている。中国に近い韓国は旅行先として以前から人気が高く、2日付の韓国・朝鮮日報紙によれば、今年この時期の中国人観光客はすでに7万人を超えているという。

中国人観光客の存在は、韓国国内の小売業にとってこれまで以上の消費が期待され、特に一部のブランドにとっては起死回生のきっかけとなると目されている。

経営危機にひんしていた韓国の女性衣類ブランド「EnC」は、中国のブランド「衣恋」に買収されたことをきっかけに経営が復調。中国国内での知名度が高いこともあって韓国へ観光に来た中国人旅行者が多く訪れており、今年は昨年の2倍近い900億ウォンの売上げを目標にしているという。（翻訳・編集/岡田）