世界遺産「莫高窟」の壁画、砂漠化の影響で劣化が進行―甘粛省敦煌市

Record China    2011年10月23日(日) 15時51分

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21日、水源の乱開発による砂漠化の進行など、生態環境の悪化で世界遺産の仏教遺跡・莫高窟の劣化が進んでいる。

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2011年10月21日、甘粛省敦煌市近郊に位置し、世界遺産に登録されている仏教遺跡・莫高窟の劣化が進んでいる。水源の乱開発による砂漠化の進行など、生態環境の悪化が主な原因だという。中国新聞社が伝えた。

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中国水利部の陳雷(チェン・レイ)部長はこのほど、敦煌を訪れて莫高窟の状態などを考察した。それによると、砂漠化の進行によって吹きつける砂嵐の影響や、細かなほこりが莫高窟の壁画の隙間や窟内の遺跡の顔料に入り込み、壁画の剥落や顔料の損傷、さらには壁の崩落などを引き起こしており、貴重な文化遺産に大きな脅威となっている。

文化遺産の劣化を防ぐため、敦煌市政府は調査や保護、新たな文化遺産の認定などに1億元(約12億円)以上を投入してきた。しかし、河川の乱開発や大量の地下水の汲み上げなどにより、砂漠化の進行に歯止めがかからない。この20年間に同地区の主要河川・党河の灌漑地区周囲では面積約20平方キロメートルに及ぶ砂漠が増加し、クムタグ砂漠も毎年2〜4メートルの割合で敦煌市に接近している。

敦煌の環境問題については、中央政府も重大な関心を示している。温家宝(ウェン・ジアバオ)首相がこれまで数度にわたり文化遺産保護強化を指示してきただけでなく、中央政府は今年6月、「敦煌水資源の合理的利用と生態保護の総合規則」を承認。47億2200万元(約566億6400万円)を投資し、総合的な保護対策の実施を決定している。(翻訳・編集/HA)

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