パクリは生きた広告塔!「偽アップルストア」問題から考えるその存在意義―台湾メディア

Record China    2011年11月1日(火) 6時30分

拡大

30日、台湾メディアは雲南省昆明市に出現した「偽アップルストア」の問題を取り上げ、パクリがオリジナルに与えるメリットについて考察した。写真は重慶の偽アップルストア。

(1 / 3 枚)

2011年10月30日、台湾・聯合新聞網は、今年7月に明るみになった雲南省昆明市の「偽アップルストア」の問題を取り上げ、パクリがオリジナルに与えるメリットについて考察した。シンガポール華字紙・聯合早報(電子版)が伝えた。以下はその内容。

その他の写真

「パクリ」がオリジナルに対する最高の敬意だとすれば、米アップルは鼻高々になって良い。数ある被害ブランドの中で、最も多くその“敬意”を受けているのだから。今年7月、昆明に直営店を店舗ごとパクったと思われる「偽アップルストア」が3軒もあることが分かり、注目を浴びた。

店員でさえも「自分はスティーブ・ジョブズの下で働いている」と思い込んでいたほど、何から何まで本物ソックリという徹底ぶりには驚かされた。中国市場の「パクリ文化」については否定的な見方を示す人が大半だが、ここまで完ぺきな作品が出現するようになると、これは「寄生商業行為」という新たな形態に分類すべきとの声も上がるようになった。

アップル製品が欲しくてたまらない人たちにとって、本物ソックリのクオリティーなら偽物を買うことに何ら抵抗はない。それは、ルイ・ヴィトンなど高級ブランドの偽物を買いたがる消費者と同じ心理だ。

最近の「パクリ製品は敵か味方か?」に関する研究によると、パクリ製品は消費者の購買意欲を高め、オリジナルの品質向上にも役立っていることが分かった。経済学者の銭易(チエン・イー)氏は「パクリは生きた広告塔だ」と指摘する。また、昆明のような地方都市に3軒もパクリ店舗が現れたことで、アップル自身も現地の需要や消費者動向を知ることができたとする声もある。

アップルは2011年末までに中国での直営店を25店舗にまで増やす計画を見直すことを発表した。だが、拡大スピードを落とすにあたり、浮上するのがいかにしてパクリ店舗の出現を防ぐかということ。ただ、彼らの存在も悪いことばかりではないことは分かっているはずだ。それならいっそのこと、彼らと平和共存するシステムを構築してはどうか。

究極のところ、そのブランドにとって最も大事なのは顧客のブランドを愛する忠誠心ではないだろうか。パクリだろうとオリジナルだろうと、消費者がアップルを愛していることに変わりはない。パクリ製品をどんなにソックリに作っても、消費者のアップルに対する忠誠心をパクることは不可能なのだから。(翻訳・編集/NN)

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携