上海ディズニーランドが抱える問題点―中国メディア

Record China    2019年2月21日(木) 10時20分

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19日、北京商報は、上海ディズニーランドが抱える問題について分析する記事を掲載した。写真は上海ディズニーランド。

2019年2月19日、北京商報は、上海ディズニーランドが抱える問題について分析する記事を掲載した。

記事はまず、「ディズニー2019年度第1四半期財務報告」を紹介。それによると、昨年12月29日までの時点で、第1四半期の売上高は153億ドル(約1兆6830億円)となり、前年同期とほぼ同じになったが、営業利益は8%減少して36億5500万ドル(約4020億円)、純利益も37%減少して27億8800万ドル(3066億円)になったという。

記事は、「ディズニーランドの中国地区のスポークスマンは業績悪化は否定したが、予想よりは低い業績であったことは認めた」と紹介。同スポークスマンによると、原因は「中国経済の成長鈍化と消費者情報の減少により、国内旅行者の減少の影響を受けた」ことにあるという。

執恵海外市場アナリストの李海強(リー・ハイチアン)氏は、「新年度の第1四半期に上海ディズニーランドは来場者の消費が増加したものの、来場者数は減少し、コストも増加したため、営業利益は減少した」と指摘。「財務報告書の表現からすると、過去3四半期の来場者数減少の問題は根本的に解決されていない」と論じた。

来場者数の減少について、観光業専門家の王興斌(ワン・シンビン)氏は、「上海ディズニーランドは、開業初期の新鮮さで客を呼び寄せる段階は終わったようだ。上海ディズニーランドに高い関心を寄せる人はすでに来園した」と分析。「短期的な値下げや一つか二つの新たなアトラクションでは、多くの人は訪れなくなっている」とした。

また、記事は業界内では上海ディズニーランドには「2年生効果」という問題があるとの声が出ているとも紹介。業界関係者は「これは開業2年目以降来場者が減少する問題のことで、主に開業前や開業直後は消費者の期待が高いため来場するが、1度体験するとその多くがリピート客とはならないことを指す。特に入園料や園内の消費価格が高い上海ディズニーランドは、この問題に直面する」と語ったとのこと。

この問題に対し、上海ディズニーランドは、八つ目のエリア建設など拡張計画を発表。昨年6月にオープンしたトイ・ストーリーランドで運営状況は好転したものの、18年第4四半期には再び来園者が減少に転じたという。

王氏は、「上海ディズニーランドはまだ真の冬の時期を迎えてはいないが、19年後半は厳しい状況になるだろう」と予測。「入園料と園内消費が高いため、短期的な割引では来園経験者を再び呼び込むことは難しく、さらに多くの新たなテーマパークが開園すると客が分散するだろう」と指摘している。さらに、「上海ディズニーランド内の長すぎる待ち時間、ダフ屋の横行、スタッフの態度と質があまり良くないことなども、リピーターを減らす要因になっている」と指摘した。(翻訳・編集/山中)

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