人民網日本語版 2018年2月3日(土) 15時40分
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「3分間で店の商品がなくなった。中国人観光客が争って買っている」。便座、炊飯器に続き、海外ブランドのダウンウェア「カナダグース」が中国人の「爆買い」の対象になっている。
「3分間で店の商品がなくなった。中国人観光客が争って買っている」。便座、炊飯器に続き、海外ブランドのダウンウェア「カナダグース」が中国人の「爆買い」の対象になっている。中国質量報が伝えた。
10数年前は年間の売上高が300万ドルほどしかなかったダウンウェアメーカーのカナダグースが、中国から流れ込んできた「財布」によって脚光を浴び、今年3月には株式市場への上場を果たし、時価総額が90億ドルに到達した。寒い冬が訪れ、中国人の旺盛な購入意欲はまだまだ続いている。
中国ダウン工業協会の姚小蔓(ヤオ・シャオマン)理事長は1月17日、「カナダグースブランドの人気に参考にすべき点はあるが、中国産ダウンウェアも全体的な品質ということでは海外製品に負けていないし、『伯仲する』ものもある。ダウンウェアの保温性と快適性に影響する最重要の3つの指標として、ダウンの含有率、ダウンの充填率、フィルパワー(ダウンの空気包含力)があり、中国産ダウンウェアメーカーはどの指標でもまずまずの成績を出している」と述べた。
姚理事長の説明によると、「中国は世界最大のダウン生産国で、豊富なダウン資源があり、世界のダウン産業で70%から80%のシェアを持つ。ダウンの加工能力や加工技術でも、世界トップレベルだ」という。
中国のダウンは生産量が非常に多いだけでなく、品質もかなり優れている。2017年8月、同協会はダウンの検査測定について定評のある研究機関の国際ダウン・フェザー検査機関(IDFL)および広州繊維製品検査測定研究院(GTT)に委託して、中国、フランス、ハンガリー、ポーランドの各国産ダウンの13サンプルを検査測定したところ、最も品質が高かったのは中国産ダウンだった。
姚理事長は、「ダウンはダウンウェア製造の中心となる原材料で、カナダグースに比べ、中国産ダウンウェアは原材料の段階では優位性が高いとさえいえる。ダウンの含有率もダウンの充填率もフィルパワーも、より高品質のダウン原材料を選んで、丁寧に商品を作れば、すぐに高い数値を出せる。ここ数年、国によるダウンウェア市場の品質監督抜き取り検査の合格率は常に90%を上回り、ここから中国製ダウンウェアの全体的水準の高さがうかがえる」と述べた。
また姚理事長は、「カナダグースブランドのダウンウェアが一般的に使用するのはフィルパワー600〜750のホワイトダックだが、(中国の)一部の高級アウトドアブランドが使用するのはフィルパワー800〜850のダウンだ。900以上の超高級ダウンもある。一連の中国産ダウンウェア製品が使用するダウン原材料はカナダグースのものより質が高い」と指摘した。
姚理事長はカナダグースの「手の届くぜいたく品」というイメージと、時には数万元(数十万円)もする価格について、「これは主としてカナダグースブランドのマーケットにおける位置づけと販売の法則によるところが大きい。一方でカナダグースはぜいたく品の販売法則に乗っ取り、値下げや割引きをしないことで、製品の高級感やバリューを長く保っている。また一方で販売ルートを厳格にコントロールし、原産地製造にこだわり、無計画な生産拡大をせずに製品の希少性を保っている」と指摘した。
今やカナダグースの価格は年々上昇しているが、世界の消費者たちはそれでもカナダグースを購入する。グーグルのトレンド統計をみると、カナダグースを追い求める世界のユーザーたちの熱意は毎年冬になると新たなピークを迎え、13年以降、このピークの山がどんどん高くなっているという。
一方、中国産ダウンウェア製品にはブランド経営の戦略的な視点が欠けている。数年前には、低迷する市場を前にして、一連の国内メーカーが在庫を消化しようと大安売りを始め、キャンペーン、割引き、出血大サービスなどなんでもやった。こうして国内ダウンウェア産業が全体として「低価格ラッシュ」に巻き込まれ、ダウンウェア市場の販売量は4年連続でマイナス成長になり、17年になってやっと少し好転するという状況だった。
姚理事長は次のように指摘した。「国産ダウンウェアメーカーは早急に低価格競争の段階から抜け出し、質の高い発展の道を歩まなければならない。ダウン原材料をめぐる世界での主導的地位と不釣り合いなことに、中国ダウン産業はいまだに基礎的段階にとどまり、総合的な開発力や能力という点で市場のニーズに応えられていない。こうして市場競争の激化、製品の深刻なほどの同質化、革新能力が消費ニーズに追いつかないといった問題が起きている」。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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