人民網日本語版 2018年2月10日(土) 5時0分
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かつてATMは、人々の生活において無くてはならない重要なインフラの一つであったが、近年中国でモバイル決済の普及に伴い、ATMの重要性が徐々に失われ、使用頻度が減少しつつある。
かつて商業施設に設置されていたATMがいつの間にかなくなり、代わりに中国のモバイル決済サービスが立ち上がり、世界をリードしている。モバイル決済が便利になりつつある背景の下、ATMとその関連のサービスは今後どうなるのだろうか?
【日本】ATMの使用頻度は高く、特定グループに向けたカスタマイズサービスを提供
「グローバル中国語放送網」日本オブザーバーの蒋偉(ジアン・ウェイ)氏によると、現在日本ではATMの使用頻度は依然高く、特に外国人や高齢者などの特定グループに向けたカスタマイズサービスを提供しており、こうしたATMは無くてはならない存在となっている。
日本の電子決済の総額も使用範囲も中国には程遠いが、ATMの使用頻度は依然として高い。ATMには外国語のガイダンスも備えているほか、高齢者や障害者などのニーズも考慮されており、より多くの人が利用する上で便利な設計となっている。
2017年末までの日本のコンビニにおけるATM設置台数は、「セブンイレブン」で約2万3400台、「ファミリーマート」で約1万3300台、「ローソン」で約1万2300台となっている。全体的に見て日本では電子マネー化の発展速度が緩慢なこともあり、ATMはまだまだ無くてはならない存在だ。
【スペイン】技術の革新と市場環境が原因で、ATMの重要度増す
「グローバル中国語放送網」欧州オブザーバーの張舜衡(ジャン・シュンウェイ)氏によると、スペインでは、技術の革新と市場環境が原因で、ATMは淘汰されるどころか、さらにその重要さを増している。
スペインでは3種類のATMが広く使われており、一つは現金の振込や検索、明細のプリントといった業務に対応するテラーマシン。二つ目はいかなるシーンにも対応できる最も一般的なATM。三つ目は大部分の銀行の基礎業務に対応している高級テラーマシンだ。
さらにスペインのATM端末は全ネットワークと、各国の言語に対応している。各国の異なる決済システムと言語インターフェースの混在を実現している。
スペインの銀行は通常午後2時までしか営業しておらず、祝日も休みの上、営業時間内は常に長蛇の列を作っているため、利用客は自然とATMを利用せざるをえない状況となっている。
【オーストラリア】ATM使用状況に頻度の減少といった現象なし
オーストラリアオブザーバーの胡方(フー・ファン)氏によると、オーストラリア人の決済方法は習慣化しているため、ATMの使用状況に変化はなく、使用頻度の減少などは見られていない。
オーストラリアではATMの使用に影響を与えているのは新しい決済サービスではなく、大型スーパーのサービスにある。多くのスーパーに無人レジが設置されており、このマシンでカードによる現金引き出しも可能となっている。そしてこれがATMの使用に大きな影響を与えている。買い物と引き出しが同時に可能になり、ATMに行く必要がなくなったからだ。
中国では、かつてATMはデパートやオフィスビル、病院、地下鉄など人の流れが多いところに設置されていた。ここ十数年、中国の銀行業における自動化サービスの発展がスピーディーで、業界は供給が需要を上回っているため、ATMの規模の減少は必然だがATMはまだしばらくの間は消えることはないと見ている。電子マネー化だけが「金融包摂」の方法なのではなく、デジタル化が苦手な高齢者などのグループにも便利さが行き渡るよう、現金は消えるはずはなく、消えるべきでもない。(提供/人民網日本語版・編集/HQ)
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