Record China 2018年2月7日(水) 9時20分
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5日、日本など海外の空港で中国人旅行者による騒動が相次いでいることを受け、香港在住のライターが、中国人の問題点を指摘する文章を掲載した。写真は成田空港第3ターミナル。
2018年2月5日、日本など海外の空港で中国人旅行者による騒動が相次いでいることを受け、香港在住のライターが、中国人の問題点を指摘する文章を掲載した。
文章の執筆者は「英国報姐」という名で中英の文化事情などについて発信している人物で、中国版ツイッター・微博(ウェイボー)では1500万以上のフォロワーを持つ。
先月24日、成田空港発上海浦東行きのジェットスター航空35便が、現地の天候不良により翌日に振り替えられた。この件で、中国人乗客が航空会社のスタッフともみ合いになり、空港警察に連行された。他の乗客らは中国国歌を合唱して抗議の意思を示した。
また同27日にはスリランカで、28日にはイランで同様に航空機の遅延があり、中国大使館が介入する事態に発展。イランの空港では、中国人客らが「中国!中国!」と合唱する一幕もあり、当初は空港側に「飛行機を飛ばせ」と圧力をかけているのではないかとのうわさが流れたが、後に介入した大使館の援助に感激したからだと判明した。
これらの出来事について、文章は「わけのわからないうちに“国歌”や“中国”といった要素を帯びたことで、敏感で気まずい問題となった」と指摘。中国国内で「空港での愛国行動は国の威厳を示すものなのか、それとも中国に泥を塗る行為か」が議論になり、その中で「面白い単語」が出現したという。その単語とは、「愛国ビッグベビー(愛国巨嬰)」だ。
文章はこの「ビッグベビー」の特徴として、(1)TPOをわきまえずにやたらと民族感情や愛国心を振りかざす、(2)何かにつけて「中国の傘」を持ち出し、道理があるかどうかにかかわらず大使館の援助を期待する、(3)何でもないことを大げさにして、民間の問題を外交的な対立にエスカレートさせる、の3つを挙げた。
中国ではここ数年、災害救助や国際的な救援活動に参加し西側諸国から称賛されたという報道や、大ヒットした映画「ウルフ・オブ・ウォー2(戦狼2)」などで民族の自尊心が刺激されてきた。文章は、「こうした強烈な自尊心が一部の人に曲解されている」とし、「海外で個人の利益が損なわれたと感じると、すぐに『これは中国人に対する差別だ!問題が起きたぞ!強大な祖国は早く出てきて私を守ってくれ!』という反応になる」と論じている。
そのうえで、「自分のことしか頭になく、権利だけを主張し、義務は負わない。これは子どもがよくやること。もっとも、子どもであれば大人が大目に見てくれるが、成人の世界ではそんなうまい話はない」とし、「本当にトラブルや民族差別に巻き込まれたら、我々は頭を下げる必要はない。しかし、こうした日常の小さなことですぐに集団になって熱狂し、すべてを民族の尊厳、国家の地位の大旋律の中に収めることはしてはいけない。そんなことをして感じるのは『誇り』ではなく『恥』だけなのだ」としている。(翻訳・編集/北田)
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