中国軍のロシア製Su−35戦闘機が南シナ海を「戦闘巡航」―米軍の「航行の自由」作戦に反発

Record China    2018年2月10日(土) 11時0分

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中国人民解放軍の公式サイトである中国軍網は8日、中国空軍Su−35戦闘機が南シナ海を戦闘巡航したとする記事を掲載した。資料写真。

中国人民解放軍の公式サイトである中国軍網は8日、中国空軍Su−35戦闘機が南シナ海を戦闘巡航したとする記事を掲載した。中国は米軍が1月下旬に南シナ海で「航行の自由」作戦を改めて実施したことに強く反発している。

中国外交部(外務省)の陸慷(ルー・カン)報道官は1月20日、米軍のミサイル駆逐艦が南シナ海にあり中国が主権を主張するスカボロー礁(中国名:黄岩島)から12カイリ以内の海域を航行したとして、「強烈な不満」を表明した。スカボロー礁はフィリピンと中華民国(台湾)も主権を主張しているが、2012年からは中国が実効支配している。

米軍は、中国など複数の国が主権を主張する島の近くを自軍軍艦を通過させる「航行の自由」作戦を改めて発動したとされている。

2月になると、南シナ海における中国軍の動きが活発になった。中国・国防部によると中国海軍南海艦隊が3日には、遠洋防空演習を実施した。自軍(レッド軍)と敵軍(ブルー軍)に分かれ、飛来するブルー軍の航空機4機をレッド軍が電波妨害し、ミサイルなどで撃墜する本格的な物だったという。

一方で、中国空軍は7日までに、南シナ海でSu−35戦闘機に戦闘巡航させた。戦闘巡航とは、ミサイルや弾丸を装備して行う、具体的な戦闘に次ぐ位置づけのパトロールとされている。

Su−35はロシアのスホーイ社が開発し、2008年に初飛行させた長距離多用途戦闘機。ロシア軍は同機をシリアにも派遣しており、2017年12月に発生した、米軍作戦空域に侵入したロシア軍Su−35に対して米軍最新鋭機のF−22が緊急発進した事例では、接近して対峙した場合のF−22の弱点が露呈したとされる。F−22のステルス性能が意味をなさず、Su−35の機動性の方が優れていることの優位性が改めて明らかになったという。

中国のSu−35輸入については、中国がそれまでロシアの戦闘機を無許可で改造して「自国製戦闘機」を開発・運用してきたことなどが原因で交渉が難航したが、ロシア側にも資金を必要とする事情があり、2015年末までに、18年までに24機が中国側に引き渡されることで双方が合意したとされる。(翻訳・編集/如月隼人

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