Record China 2018年2月14日(水) 22時20分
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中国で制汗剤が人気商品にならないのはなぜか。
2018年2月11日、参考消息網は、中国で制汗剤が人気商品にならない理由を論じた、米メディアの記事を紹介した。
記事は、米紙ニューヨーク・タイムズ電子版の6日付報道を引用。米ユニリーバが10年前の2008年、当時の中華圏業務責任者曰く「非常に野心的な計画」をもって制汗剤を中国市場に持ち込んだものの、その目論見は見事に外れたという。ユーロモニター・インターナショナルの統計データによると、2016年の米国における制汗剤の販売額が45億ドル(約4890億円)だったのに対し、中国での販売額が1億1000万ドル(120億円)にとどまっているそうだ。
これについて記事は、「中国市場進出時、メーカーが強調したのは汗が社交上で気まずい状況をもたらすということだったが、西洋で通用したこの宣伝方式は中国で功を奏さなかった。中国人の『汗が出るのは毒の排出ができて良いこと』という伝統的な考え方をひっくり返すことができなかった」と伝えている。
また、「汗はいいこと」という考え方の他にも、中国の消費者が制汗剤に興味を示さない生理的な理由があると指摘。東アジア人は人体の強烈な「脇のニオイ」を弱める遺伝子を持っている可能性があると、近年の研究で指摘されているとした。そして、英国のブリストル大学、ブルネル大学の研究者が2013年にさまざまな背景を持つ女性6500人について調査研究を実施したところ、「多くの東アジア人は制汗剤を必要としない」との結論を得たというのだ。
記事は、有名人が出演したCMや試供販売、コンサートのスポンサーといったあらゆる手段を駆使しても中国での制汗剤販売が伸びない中で、各メーカーでは別のアプローチから中国戦略を練り直す必要を余儀なくされていると説明。独バイヤスドルフ社のブランド・ニベアは、美白効果をプラスした制汗剤で、もともと美白への関心が高い中国の女性消費者獲得を試みているという。(翻訳・編集/川尻)
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