若年化する中国人留学生、心理ケアが急務―華字紙

Record China    2011年12月18日(日) 12時46分

拡大

15日、華字紙は、多くの中国の親が子供の出世を願い、子供が海外で経験を積み、有能な人材に成長することを望むことは理解はできるが、不慣れな地で成長しなければならない子供の気持ちや適応能力をないがしろにしている親も少なくないと指摘した。写真は西安の高校生。

(1 / 2 枚)

2011年12月15日、新華ネットの報道によると、日本の華字紙「日本新華僑報」(電子版)はこのほど、多くの中国の親が子供の出世を願い、子供が海外で経験を積み、有能な人材に成長することを望むことは理解はできるが、不慣れな地で成長しなければならない子供の気持ちや適応能力をないがしろにしている親も少なくないとする記事を掲載した。以下はその抜粋。

その他の写真

海外留学する中国人の若年化が進んでおり、留学生の心理状態は海外の華人教育者や留学生団体、国内の保護者が注目すべき問題となっている。今年3月、上海浦東国際空港で日本に留学している中国人留学生(24)が仕送りの問題で口論になった母親をナイフで刺すという痛ましい事件が起こったことをきっかけに、多くの人は事件の引き金となった家庭や社会の内的外的要因を真剣に考えるようになった。このような事件は最近、日本国内でも起こっている。

21世紀に入り10年が過ぎ、中国国民の経済水準は継続的に改善され、多くの家庭が子供を海外で学習させる経済能力を備えるようになっている。同時に、多くの中国の大学も海外の大学と共同育成計画や相手校への留学を通じ、卒業時に本属大学の学位と相手大学の学位を取得できるダブルディグリー・プログラムを展開し、中国人留学生の新たな留学ルートとなっている。これらを背景に、海外の中国人留学生数は増加の一途をたどっている。

多くの中国の親が子供の出世を願い、子供が海外で経験を積み、有能な人材に成長することを望むことは理解はできるが、不慣れな地で成長しなければならない子供の気持ちや適応能力をないがしろにしている親も少なくない。

年齢的にみれば、今の中国の留学生は基本的に1980年代に海外へ留学していた世代の子供たちという計算になる。海外で生活を始める時点の心理的な成長という点で、この2つの世代を決して同じ土俵で考えることはできない。円熟した人格を兼ね備えて留学した1980年代の留学生と比べて、今の子供たちは飛ぶ練習を始めたばかりの巣立ち前のタカのようなもので、雨風を経験したこともない。しかし、彼らを成長させるための国内にいる両親の模範や諭しが海外の子供のもとに届くことは難しく、その点海外の中国人留学生組織や留学生の先輩の助けは大きな力となる。

そのため、各レベルの中国人留学生学友会は留学生が共に歌ったり踊ったりするだけの社交団体であってはならず、留学生に実質的な助けやサービスが提供される場となるべきだ。同年代の人の助けや指導は往々にして若者の心を動かす特効薬となるからだ。

一方、国内の両親たちも子供を送り出し、あとは毎年仕送りをすれば親の義務を果たしているというわけではない。海外で生活する子供たちは親からの連絡を切実に必要としており、親は子供の心の変化に常に関心を払い、子供の成長を見守るべきだ。

もっとも、心理的成長の問題は留学生本人の問題でもある。留学生は、いつも自分の心の状態を点検し、日常生活の中で何事もうまくいかず、自分は国外の社会環境になじめない、国外で生活する心理的環境に適応できないと感じるなど、異常が生じている際には、時を移さず調整を試み、外部との各種連絡を強化し、常に自分の心のケアをしなければならない。心の疲労が重なり心の病にかかってからでは、取り返しのつかないことになる可能性さえあるのだ。

この記事のコメントを見る

ピックアップ



   

we`re

RecordChina

お問い合わせ

Record China・記事へのご意見・お問い合わせはこちら

お問い合わせ

業務提携

Record Chinaへの業務提携に関するお問い合わせはこちら

業務提携