<中国気になる話>アップルが海賊版書籍流通を支援?!作家団体が訴訟―中国

Record China    2012年1月10日(火) 7時29分

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9日、ニュースサイト「KINBRICKS NOW」は、アップル社が中国で訴えられたと報じた。iPhoneやiPad向けのアプリを販売するオンラインショップ「app Store」での海賊版書籍が問題になっている。写真は北京のアップルストア。

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2012年1月9日、ニュースサイト「KINBRICKS NOW」は、アップル社が中国で訴えられたと報じた。

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昨年末、裁判に敗れ中国本土でのiPad商標を失ったアップル。今度は海賊版流通幇助の罪で訴えられた。7日、新快報が伝えた。

アップルを訴えたのは作家権利擁護連盟。作家や出版社によって結成された団体で海賊版書籍流通の抑止、作家への正当な利益還元を求めている。昨年は中国検索サイト最大手・百度の問題を提起し、大きな話題となった。

作家権利擁護連盟の新たなターゲットとなったのがアップル。iPhoneやiPad向けのアプリを販売するオンラインショップ「app Store」は海賊版の温床になっている。厳しい審査で知られるapp storeだが、それは性的表現の有無などにとどまり、海賊版問題については無頓着だという。海賊版業者は「app Store」を通じて、便利な課金システムを利用している。

作家権利擁護連盟は昨年からアップル社の問題を公開の場で追及していたほか、警告書簡も送ったが、「アプリ開発業者と交渉して欲しい」との答えしかなく、訴訟に踏み切ったという。

今回、北京市第二中級人民法院に提出された訴状では人気小説家・韓寒(ハン・ハン)など作家9人、計37作品の著作権侵害が問われている。その中には中国の出版社が版権を取得した日本の歴史小説『徳川家康』も含まれている。求めている賠償金額は計1200万元(約1億4400万円)。今後、他の作家による第2弾、第3弾の訴訟も予定されている。

さらに作家権利擁護連盟弁護士の王国華(ワン・グオホア)氏が気になる発言をしている。「米国と中国はベルヌ条約の加盟国であり、著作権保護について両国民は同等の扱いが保証されている。米国政府はアップルの著作権侵害を取り締まらなければならない。我々は中国政府が米国と交渉するよう希望している」というものだ。

ハリウッド映画やコンピューターソフトウェアの海賊版といった問題で米国が中国を批判する展開は多いが、その逆はきわめてまれ。中国政府は果たして作家権利擁護連盟の支援に乗り出すのだろうか。(筆者:chinanews)

■中国在住経験を持つ翻訳者Chinanews氏は、ニュースサイト「KINBRICKS NOW」を運営。ネットの流行から社会事情、事件、スポーツ、芸能など中国関連のトピックを幅広く紹介している。

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