<中国気になる話>大みそかの地上げ事件=騒ぎに乗じて荒くれ者500人が殺到―中国

Record China    2012年1月26日(木) 12時56分

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25日、ニュースサイト「KINBRICKS NOW」は、広東省深セン市で起きた「大みそかの地上げ事件」を伝えている。立ち退き拒否住民も油断しているだろうと、爆竹の音に紛れて重機9台、荒くれ者500人が解体現場に殺到した。写真は深セン市。

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2012年1月25日、ニュースサイト「KINBRICKS NOW」は、広東省深セン市で起きた「大みそかの地上げ事件」を伝えている。

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22日は旧暦の大みそか。中国では花火を打ち上げ、爆竹を打ち鳴らし、まるで戦争のような大騒ぎとなる。これだけ騒々しい時ならば、少々手荒いことをやってもばれないはず。あるショッピングモールを解体しようと、業者の悪巧みがひそかに敢行された。25日、南方都市報が伝えた。

22日夜、深セン市のあるホテルは解体業者の鄭(ジョン)によって貸し切られた。本来ならば家族で一緒に過ごす日だが、このホテルに集まったのは500人の荒くれ者。飲んで食って勢いをつけた男たちは日付が変わった頃、バスに乗ってホテルを後にした。

向かったのはショッピングモール・布吉市場。鄭は市内のある不動産開発業者から依頼され、このモールの解体を請け負っていた。とはいえ、入居している店主たちは徹底抗戦の構えだ。ちょっとやそっとでは解決しそうにない。そこで鄭は誰もが油断するであろう、大みそかを狙って計画を練っていた。この日のために、重機9台と無職の荒くれ者500人を揃えたのだ。

バスの中で男たちは用意されていた警備員の」制服に着替え、ヘルメットや刃物、こん棒などを装備。現地に到着すると、彼らはモール付近の道路を封鎖した。そして重機がモールへと突入。解体作業が始まった。 周りは花火や爆竹が「ドンパチ、ドンパチ」鳴っている。少々物音を立てたところで気づく者はいない…。

という算段だったが、店主たちもそこまで油断していたわけではなかったようだ。連絡を受け、店主たち200人が集結。荒くれ者500人と激高する店主たち200人のにらみ合いという大変な事態となった。気の毒なのが、大みそかなのに出勤していた警官たちだ。通報を受けると、最寄りの警察に詰めていた100人が緊急出動。それでも現場を押さえきれず、最終的には対テロ用装甲車まで駆り出す騒ぎとなった。

結局、階段の一部が壊されたものの、モール全体が壊されるには至らなかった。なお事件の翌日、鄭は逮捕されている。店主側も1人が鎖骨を折る重傷となったという。(筆者:chinanews)

■中国在住経験を持つ翻訳者Chinanews氏は、ニュースサイト「KINBRICKS NOW」を運営。ネットの流行から社会事情、事件、スポーツ、芸能など中国関連のトピックを幅広く紹介している。

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