2012年1月29日、新民網によると、海外の高級ブランドが龍をあしらうなどの辰年用特別バージョン製品で中国に販売攻勢をかけている。中国では、龍は王位や富、権力などの象徴とみなされているため、辰年が結婚ブームや出産ブームとなることも多く、今年は例年以上の売上拡大が期待されている。

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AFP通信は、ロールス・ロイスが中国で辰年用の限定バージョンを発売中と報じた。この限定バージョンは、ボディーに手書きの黄金龍のデザインをあしらい、革製シートにも同様の刺繍を施すなど、数百万元（数千万円）の特別仕様車。発売開始後8週間を経過した段階で購入者が現れており、同社は生産拡大の準備にかかっているという。なお、昨年、ロールス・ロイスの販売台数は中国が米国を抜き、世界最大の販売市場になっている。

フランスの高級雑貨メーカー・デュポン社は、88個のダイヤと龍の金メッキを施したペンとライターを販売中。また、スイスの時計メーカー・ピアジェは、龍をあしらった19万〜1600万香港ドル（約187万〜1億5800万円）の24種類の時計を発売している。

独ラジオ局ドイチェ・ヴェレは「高級ブランドメーカーによる辰年用特別製品の販売は、中国が最大のターゲット市場となったことを表している。欧米の高級品メーカーは西側市場の落ち込みを中国市場でカバーすることを望んでいる」と報じた。また、アナリストは「辰年用の特別バージョンは、売上高だけのためでなく、海外高級ブランドの中国人向けの宣伝の意味も持っている」と分析する。

米誌フォーブスによると、2011年現在で中国には億万長者が146人存在しており、米国の413人に次いで世界第二の人数を誇っている。（翻訳・編集/HA）