劣悪サービスとぼったくり、今後の国内観光業界発展のネックに―中国

Record China    2012年2月15日(水) 9時16分

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9日、シンガポール紙は、経済発展にともなって中国各地の観光地が大きな賑わいを見せているものの、劣悪なサービスや不当な価格設定が今後の発展のネックになると指摘した。写真は海南省三亜市の海鮮レストラン。

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2012年2月9日、シンガポール紙ザ・ストレーツ・タイムズは、経済発展にともなって中国各地の観光地が大きな賑わいを見せているものの、劣悪なサービスや不当な価格設定が今後の発展のネックになると指摘した。12日付で環球時報が伝えた。

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今年の春節(旧正月)の連休期間中、多くの中国人が国内旅行を楽しんだが、後悔している人々も少なくない。ネット上では、中国のハワイと呼ばれ、リゾート化計画が進んでいる海南省三亜市の「ぼったくり」が話題になっている。ごく一般的な料理が3品で3600元(約4万3200円)、魚料理が1尾6000元(約7万2000円)など、通常では考えられない値段が紹介されている。

中国国内旅行に関するある調査によると、大部分が「何らかの嫌な思いを経験したことがある」と回答している。高い入場料や劣悪なサービスが話題になる一方で、観光ブームはとどまるところを知らず、中国の国内旅行者数は2010年に延べ21億人を記録し、2015年には延べ33億人に達すると予測されている。

しかし、一部の専門家は「このままの状態が続けば、中国観光業界の長期的発展は難しい」と警鐘を鳴らす。多くの関係者が目先の利益だけを追い、長期的な利益やリピーターのことを考慮していないためだ。

ここ数年、地方政府は地元観光地に巨額の投資を行い、入場料を吊り上げたり高級ホテルを誘致したりしているが、管理やサービスなどソフト面にはほとんど関心を示していない。

こうした指摘を裏付けるように、三亜市では今年、宿泊費の高騰などによって、ロシアからの観光客が前年に比べ減少した。また、河南省にある武術の聖地・嵩山少林寺では観光客から多数の苦情が寄せられ、観光地としての最高ランク「5A」を取り消される危機に面している。

あるシンガポール人観光客は「中国のサービスは依然として世界水準から大きく遅れている」と話す。シンガポールの学生は「乗船する際に外国人観光客は倍の価格を要求された」と証言する。

しかし、政府の担当部門が分かれているため、劣悪なサービスやぼったくり、その他の苦情について効率的な管理ができないのが現状だという。中国メディアは「不動産と自動車の売上高が落ち、輸出と投資に陰りが出始めている今、最も見たくない光景が観光業界発展の挫折である」と報じている。(翻訳・編集/HA)

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