復元するはずでは?平昌スキー場が災害危険地域に=韓国ネット「たった一回のために…」「今後は国際大会禁止」

Record China    2018年5月14日(月) 10時30分

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11日、韓国・ハンギョレはこのほど、平昌五輪閉幕から2カ月が経ち、復元するはずだった加里王山のアルペン競技場が復元はおろか災害危険地域になっていると報じた。資料写真。

2018年5月11日、韓国・ハンギョレはこのほど、平昌五輪閉幕から2カ月が経ち、復元するはずだった加里王(カリワン)山のアルペン競技場が復元はおろか災害危険地域になっていると報じた。

記事によると、 同競技場は韓国最高の天然林を伐採して作ったスキー場。しかし現在は、復元に向けた基本計画が確定しておらず、韓国山林庁と環境部など関連機関は復元の中心となる江原道(カンウォンド)の基本計画を待っている状況だという。今年1月、江原道では山林庁に対し、スキー場全体の事業面積100万平方メートルのうち、ホテルや道路などがある下方部19万平方メートルを除いた81万平方メートルについて、5年間の復元と50年間の管理を骨子とする基本計画を提出していた。しかし「具体性が足りない」「復元事業費の規模が非常に少ない」などの問題点が指摘され、中央山地管理委員会の審議を通過できなかったという。

一方で江原道は、先月18日にアジアオリンピック評議会(OCA)に対し、公式にではないものの「2021年の冬季アジア大会を南北共同で開催したい」という意思を伝えたという。山林庁関係者は「いくら早く準備しても、21年冬季アジア大会の開催前までに修復工事を始めるのは難しい。江原道がアジア大会終了後すぐに復元作業に入ることができるよう体系的に準備・履行すれば、南北共同開催のアジア大会に使用してもよさそうだ」と話している。

しかし、記事が指摘しているのは復元より至急だという災害リスク管理だ。先月24日には依然として白い雪で覆われている地域が多く、一足先に雪が溶けたゲレンデとその周辺ではあちこちで崩れている所が発見された。今年3月の山林庁調査でもすでに危険性が確認されており、土砂崩れに関するシミュレーションの結果、1時間当たり75.2ミリ以上の雨が降るとスロープ最上部および地表水が集中するゲレンデ中間下の急斜面で土石流が発生し、ホテルや河川に押し寄せると予想されたという。これを受け、山林庁では江原道に対し精密地盤調査を基に、災害防止施設を設置するよう要請した。

記事は最後に「災害防止施設は設置すべきだが、復元に向けた基本計画と実施設計が出ていない状態で進めなければならないのが問題。復元のため同施設に再び手を入れる可能性もあり、必要のない追加コストが発生するだろう」と警鐘を鳴らしている。専門家は「山林庁が江原道に対し、五輪開催前までに復元基本計画ではない実施設計まで終えるように要求・管理していたら、 復元を考慮しながら工事が行われ、今のように災害リスクが深刻な状況にまでならなかったはず」と話しているという。

ネットユーザーからは「そんなことだろうと思ったよ」「分散して開催してもよかったのに、スポーツ界の無知と地域住民の欲が招いた結果」「たった一回のためにあんなにいい環境を捨ててしまったんだね。そこまでする必要あった?」など嘆く声をはじめ、「(誘致・開催に携わった)朴槿恵(パク・クネ)と崔順実(チェ・スンシル)に復旧させよ」「五輪開催が確定し、パク・スンシル(朴槿恵+ 崔順実)が甘い蜜を吸おうとしたせい。それでも政権が代わって短期間で成功させたのは運がよかった」など前政権時の国政介入事件を指摘・非難する声が続出している。

その他にも「やれ五輪だ、やれワールドカップだなど国際的な行事の能力もないのに開催するのはやめて」「二度とこういうスポーツイベントをするのはやめよう。自然は破壊されるし、お金はかかるし、国民の血税も」と訴えるユーザーも目立った。(翻訳・編集/松村)

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