金正恩氏の訪中、ある「重要な礼儀」に反した?―米華字メディア

Record China    2018年5月10日(木) 11時50分

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9日、米華字メディア・多維新聞は、金正恩朝鮮労働党委員長が7日から8日にかけて再び訪中したことについて、中国の専門家が「重要な礼儀に反する」と指摘したと伝えている。資料写真。

2018年5月9日、米華字メディア・多維新聞は、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が7日から8日にかけて再び訪中したことについて、中国の専門家が「重要な礼儀に反する」と指摘したと伝えている。

中国人民大学の成暁河(チョン・シャオホー)教授は、米紙ニューヨーク・タイムズの記事の中で「北朝鮮の首都である平壌から大連までの飛行時間は1時間もかからないが、今回の突然の訪中は礼儀を重んじる中国人のルールに反する」とコメントした。

成教授によると、金委員長は今年3月末に北京を訪問しているため、次は習主席が平壌を訪問するというのが本来の礼儀であるという。習主席は、米国トランプ大統領と金委員長が会談した後に訪朝する見通しだったが、このスケジュールに従えば、6月末または7月末まで、金委員長と会談することはできない。成教授は「一国の指導者が金委員長のように立て続けに訪中するという先例はない」と指摘する。

また、成教授は「金委員長は諸問題における立場について中国の指導者の『お墨付き』を得ているため、より自信を持ってトランプ大統領との会談に臨める」と今回の訪中に対する北朝鮮側の目的を分析した。米国が北朝鮮に要求している非核化に関して、首脳会談前に中国との親交を深めておくことで、米国に対して強い姿勢を維持できると考えたのだろう。

しかしながら、一部の中国の有識者の間では「両国の指導者が大連で見せた関係の良さを大げさに評価すべきでない。金委員長は一定の独立性を保っている」という見方もあるという。

そのほか、記事は朝鮮中央通信(KCNA)が、北朝鮮の最近の非核化への動きが、同国の弱さの表れと見なされた場合、「直ちに元の情勢に戻すだろう」と報じたことや、英紙フィナンシャル・タイムズでソウル高麗大学の北朝鮮専門家であるイ・ジョンナム氏が、「北朝鮮の非核化問題について、米国と北朝鮮の間で意見が分かれている。米国が要求している北朝鮮の核兵器と生物化学兵器の排除は、北朝鮮側の想定よりもはるかに厳しいものである」とコメントしたことを紹介している。(翻訳・編集/山口)

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