人民網日本語版 2018年5月18日(金) 7時0分
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日本の経済産業省はこのほど、今年夏に閣議決定される見込みの「第5次エネルギー基本計画」の草案を発表した。草案には、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを「主力電源」と位置づけることが初めて明確に記された。写真は太陽光発電。
日本の経済産業省はこのほど、今年夏に閣議決定される見込みの「第5次エネルギー基本計画」の草案を発表した。草案には、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを「主力電源」と位置づけることが初めて明確に記された。統計によると、2016年に日本の再生可能エネルギー発電による発電量は15.3%に過ぎない。日本が15年に制定した目標では、30年に再生可能エネの占める割合を22〜24%、原子力エネルギーの割合を20〜22%とし、化石燃料の割合を56%に引き下げるとされていた。このたびの草案はこれまでの方針を踏襲しており、新たな数値目標は掲げていない。
火力発電は引き続き日本の中核となる電源だ。人口が1億人を超える発達したエコノミーの日本はエネルギー消費量が膨大だが、化石燃料は乏しいため輸入への依存度が極めて高い。エネルギーの安全保障は非常に重要な問題だ。02年には「エネルギー政策基本法」を制定。03年10月には「第1次エネルギー基本計画」を打ち出し、07年、10年、14年にそれぞれ改定を行った。現行の「第4次計画」には30年までのエネルギー戦略が盛り込まれ、今回発表された「第5次計画」では50年までの戦略が描かれる。
同草案によると、太陽光を支援する政策の制定をさらに推し進めることが非常に重要であり、そうすれば太陽光発電企業や太陽光発電を利用する事業主が十分な原動力を備え、太陽光発電を継続して行うことができるという。また、洋上風力発電を推進するために、海域の利用ルールを整備するとしている。さらに水素エネルギーの利用を強化し、余剰電力を水素エネルギーに変えて貯蔵し、出力が安定しない再生可能エネルギーを補完する必要があるとの見方を打ち出した。
同草案では、原子力発電を「重要なベースロード電源」と位置づける。日本のエネルギー戦略はこれまでずっと原発を中心に据えてきた。資源に乏しい日本にとって、原発は以前は最も安定した電力源とみなされてきた。だが11年に起きた福島第一原子力発電所の放射能漏れ事故により、日本の国民の原発への信頼性が大いに損なわれ、また政府が原発の監督管理を厳格にしたことで、安全対策コストが大幅に増加した。事故への反省から、同草案は原発への依存度をできる限り引き下げることを一貫した方針として掲げるが、原発を脱炭素の目標実現のための選択肢ととらえ、長い時間をかけて国民の信頼を取り戻す必要があるとの見方も示す。
分析によると、「原発と石炭火力発電をこれまでずっと重視してきた日本は、太陽光発電と風力発電のスタートが遅く、トップレベルの国々に追いつこうとしてもなかなか難しい状況だ。日本政府のこれまでのエネルギー方針をみると、沖縄電力を除く大手電力各社はいずれも原発を擁し、再生可能エネには積極的でない。だが科学技術の進歩により再生可能エネによる発電コストは大幅に引き下げることができ、再生可能エネを『主力電源』とするための技術支援も可能だ」という。また日本メディアは、「再生可能エネを日本の『主力電源』にするには、日本のエネルギー界の徹底的な意識改が必要だ」と指摘する。(提供/人民網日本語版・編集/KS)
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