人民網日本語版 2018年6月14日(木) 16時0分
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中国卓球代表はワールドツアー・ジャパンオープンで「重傷」を負ったといえる。男子シングルスと女子シングルスで日本チームに敗北した。
中国卓球代表はワールドツアー・ジャパンオープンで「重傷」を負ったといえる。馬龍(マー・ロン)と劉詩■(リウ・シーウェン、■は雨かんむりに文)率いる中国チームは、男子シングルスと女子シングルスで日本チームに敗北した。日本の若きエース張本智和(14)が馬龍と張継科(ジャン・ジーカー)を打ち負かし、男子シングルスで優勝した。伊藤美誠(17)は世界ランク1位の王曼●(ワン・マンユー、●は日の下に立)から勝利を収めた。人民日報海外版が伝えた。
中国代表は近年、ジャパンオープンの男子・女子シングルスで優勝を逃したことはなかった。今回、日本の若手選手2人が勝利を奪い取ったことは、日中卓球界の一騎打ちが激しさを増す前触れのようだ。
■東京五輪の「予行練習」
今回のジャパンオープンは、日本チームに対する注目度の高さだけでなく、会場の雰囲気まで、2020年東京五輪に非常に近い状態だった。中国チームにとっては、このような試合はまさに予行演習としての価値があるといえる。中国チームはシングルス優勝を逃したが、これは日本チームの成長ぶりにも関係しているが、会場に集まったファンたちが醸し出すホームグラウンドという雰囲気にも関係している。
中国チームは先ごろ深センで行われた中国オープンの全種目で優勝した。今回は日本チームの「魔のホームグラウンド」であり、その影響は不可避だった。張本は優勝後、「接戦だった。危ない場面が何度かあったが、力強い応援をもらえた」と話した。最後のポイントを奪取すると、その場にうずくまり大声を出し、会場の雰囲気はさらに白熱したものとなった。2年後の東京五輪では、会場の雰囲気がさらに熱気に包まれることは間違いなく、中国チームにとっては侮ることができない戦いとなるだろう。
試合の経過を見ると、日本代表の実力も最大限に発揮された。張本は張継科との決勝で1、2セット目を落としたが、慌てることなく自分の戦術に従い、最後に逆転勝利を収めた。一方の伊藤は王曼●との最終セットで8対10と後れを取ったものの、その後連続で4ポイントを取り、勝利を手にした。
日本チームの若手選手は近年、しばしば大きな試合において「ダークホース」となっている。平野美宇や張本智和、芝田沙季は東京五輪に向けた日本のエリート育成計画の成果だ。日本チームはもはや福原愛や石川佳純などのスターが牛耳る時代ではなく、若手選手が増えて、数の上でも質の上でも目に見えて向上している。中国チームにとって、東京五輪で雪辱を晴らそうとした場合、その道のりは平坦とは言えない。
■中国を追い続ける日本チーム
卓球で中国に勝つことは、日本チームにとって抱き続けた宿願だった。中国チームの劉国梁(リウ・グオリアン)元総監督は、中国と日本の試合では監督が発破をかけなくても、常に火花が散っていたとかつて評したことがあるほど。なぜなら日本チームにとって中国チームは最も乗り越えるのが難しい高い山であり、中国人選手に勝てば、卓球界においても箔がつくからだ。
樊振東(ファン・ジェンドン)と張継科、馬龍を破った張本は新たな自信をつけ、伊藤もジャパンオープンで陳幸同(チェン・シントン)と王曼●に連勝し、自信を深めている。
日本チームの台頭は、長年にわたって学習し続けた賜物と言え、日本の若い世代の選手の多くが、中国で練習し、試合に出場した経験を持つ。彼らは中国卓球スーパーリーグなどに出場することで、中国人選手と対戦し、学んでいるだけでなく、中国からコーチを招聘し、世界最先端の卓球スキルを学んでいる。そして日本の若い世代の選手も、果敢にトライし、熱心に学ぶという特長を備えている点も大きい。
■「覇者」の地位を守るには?
客観的に見ると、中国チーム全体の力は最近、確かに低下している。しかし負けることが悪いこととは限らない。一日も早くライバルを重視・研究し、東京五輪の準備に時間をかけるべきだと中国チームに警鐘を鳴らすことになるからだ。
中国チームの強さは瞬く間に相手選手を研究し尽くす点にある。昨年の卓球アジア選手権で優勝した平野がその一例だ。平野が「不意打ちのような成功」をおさめた後、中国チームはその技術の特徴に的を絞った研究を行った。その後、平野チームは中国人選手から勝ち星を上げることが難しくなり、中国チームはさらに顧雨▲(グー・ユーティン、▲は女偏に亭)のような「平野キラー」とも言えるような選手を輩出した。平野からは今や、昨年の優勝後に「中国人選手も怖くない」と発言した時の驕りが失われている。
中国代表チームは長きにわたって技術と人材を蓄積してきており、例え低迷期にあっても先頭集団を維持するのは難しくない。重要なのは積極的にメンタルを整え、「王者の気風」を取り戻すことだ。それはまさに、あるコーチが世界卓球の最終選考会で選手に、「これからは自分との戦いだ」と話した言葉そのものだといえる。(提供/人民網日本語版・編集/YF)
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