中国が台湾独立派を冷笑、「アモイで台湾語が通じると驚いている」

Record China    2018年6月25日(月) 8時10分

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中国メディアの環球網は「まったく! “台湾独立派”が厦門(アモイ)に来て、なんで彼らは台湾語を話すのかと驚いている」と題する記事を発表した。写真はアモイの高崎空港。

中国メディアの環球網は22日、「まったく! “台湾独立派”が厦門(アモイ)に来て、なんで彼らは台湾語を話すのかと驚いている」と題する記事を発表した。

台湾でテレビのキャスターなどとして活動している黄智賢さんが番組で「台湾独立運動をしている人が、アモイで飛行機を降りたとたんに不思議そうに、『アモイの人がどうして、台湾語を話しているんだ』と言ったそうです。おもしろいでしょ。本当なんですよ。バカな。台湾語って福建語ですよ」と発言した。環球網は「笑い話ではない。彼女は本当にそう言った」と紹介した。

中国人の台湾への移住が始まったのは17世紀で、多くは福建人だった。そのため、多くの台湾人の母語は福建語になった。第二次世界大戦後、国民党政権が台湾を統治するようになると、「標準中国語」として国語(グオユー)の使用を強要した。国語は清朝時代に官僚が使った言葉を基礎にしており、文字については台湾では伝統的な繁体字、大陸では略字体である簡体字が用いられている違いがあるが、言語としては中国大陸で現在使われている普通話(プートンホワ)とほぼ同じだ。

台湾では、戦前から使われていた福建系の言葉を「台湾語」、国民党政権下で強要されて定着した北京語系の言葉を「国語」と呼ぶことが一般的だ。台湾語については「大陸人には通じない」と思われている場合が多い。しかし台湾人の多くは、血筋としては福建人の子孫だ。黄さんが紹介した逸話が事実とすれば、台湾独立派の中には、自らの血筋についての認識が欠落した人も存在することになる。

一方で、中国人は当局はもとより一般人の圧倒的多数が「台湾は中国の一部」と考えている。そのため、台湾で言う「台湾語」が中国の福建方言であることは「常識中の常識」だ。なので、中国メディアの環球網も黄さんの発言を「冷笑」したと理解できる。

同記事に寄せられたコメントでは「祖先を忘れたけだものも同然。自分がどこから来たのかも分かっていない」の寄せられた「いいね」が最も多い。その次が「台湾独立に動く者の大部分は日本人の子孫だ」と主張するコメントだ。中国では、台湾に独立志向が存在するのは、日本に統治されていた影響とする見方が強い。そのため、中台関係の悪化は、反日感情の高まりに連動すると考えてよい。

また、台湾における独立志向の本質的な原因は、政治体制を含めての「中国社会と台湾社会の異質さ」の認識にあると考えられるが、台湾人が持つ中国に対する「異質さ」の感覚が中国人にとっては理解しにくいため、独立志向の原因を日本に統治されたという歴史に求める傾向があると解釈できる。(翻訳・編集/如月隼人

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