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「授業で、手を挙げたことです」=日本人の先生の思わぬ反応に、こらえきれず涙があふれた―中国人学生

日本僑報社    2018年7月9日(月) 10時40分

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できなかったことをできるようにするのは、非常にエネルギーの要ることだ。南京農業大学の劉偉[女亭]さんは、授業中に日本人の先生から指摘を受けたことで自らを変えようと決心した。資料写真。

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できなかったことをできるようにするのは、たとえそれが他人から見てどんなに取るに足りないことでも、本人にとっては非常にエネルギーの要ることだ。南京農業大学の劉偉[女亭]さんは、授業中に日本人の先生から指摘を受けたことで自らを変えようと決心した。以下は劉さんの作文。

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学期末の面接試験で、石原先生の「あなたが、今学期に最も努力したことは何ですか」という問いに、私は小さい声で「授業で、手を挙げたことです」と答えた。クラスメートが、教室の隅で笑いを堪えているのが分かった。先生は、「それが、最も努力したことですか」と私に確認した――。

「大学は間違いが許される快適な場所です。思う存分、間違って向上して下さい」。常に先生は、私達に発言を促す。いつものように、先生は先週の講義内容を尋ねた。皆は直ぐに手を挙げた。先生は、一番手を高く挙げている人を選ばなかった。他の誰も指名しなかった。その代わり、私を見て「私は、授業中あなたの声を一度も聞いたことがありません」と怒ったように言った。「えっ」。驚いて、黙っているしかなかった。「静かに聞いているのだから非難される必要は無いし、発表したい人がいるのだから、その人達を選べば授業もスムーズに進むでしょう。テストでは正しい答えを書きますよ」。心の中で呟いていた。

しかし、先生の指摘を無視することはできなかった。先生の言葉で、皆と自分の違いが分かってしまった。積極的な友人の横で、いつも観客のように眺めているだけの自分。もう、日本語だけの問題ではない。「私もやって見せる」。決心したものの、内気な性格を変えるのは難しく、なかなか実行できなかった。学期の後半になって、やっと手を挙げることができた。発表は詰まりながらになってしまったけれど、ほっとして気持ちが明るくなった。

手を挙げることは、私にとっては大きな変化です。先生には理解してもらえないかも知れないが、正直に自分の考えを表した。すると先生は拍手しながらこう言った。「自分の意見を堂々と述べるあなたは本当に立派です。素晴らしい進歩です。感動しています」。認められ、褒められている。堪えきれず涙があふれてきた。涙が止まらないので眼鏡を外した。心配そうな先生に、泣いている理由を伝えた。「談志師匠を思い出しました」。

「落語と築地がつながった」。これは、ドラマ『赤めだか』に出てくる立川談志の弟子、立川談春の台詞だ。師匠に築地で一年間働くように言われ、談春は反発する。嫌々やっていた時は叱られてばかりだったが、今いる場所で努力すると決めてから、彼は大きく変わる。お客様や周りの人への気遣いが出来る人間になった。やがて、談春は師匠の気持ちを知る。落語も、築地での仕事と同じ、話を覚えるだけでなく周りの全てに目を向けて努めなければならない。それは、一人前になるために一番重要なことだ。ある時、談春は「金魚」を買うために師匠から渡されたお金を使ってしまい、安い「赤めだか」を「珍しい金魚」として差し出す。師匠は、嘘と知りつつ一向に大きくならない「赤めだか」に餌をやり続ける。一見、冷たいけれど、実は思慮深く優しい。そういう師匠は、目の前の先生と不思議に似ている。

もしも、「あなたも発表して下さいね」と優しく声を掛けられていたら、私は「はい、分かりました」と礼儀正しく答えるだけで、何も変わらなかっただろう。なぜなら、私が手を挙げられなかったのは、性格のせいではなかったからだ。自分の実力を知りたくなかったのだ。話せばボロが出る。黙って行儀よく座っていれば能力を実力以上に見せることもできる。自分をも欺いていたのだが、保身の為に、この術を手放すことができなかった。内向的な性格を隠れ蓑に、ずっと使い続けてきた。先生は、お見通しだった。

「めだか」は赤くても「金魚」ではない。どのような場所でも、正直な人が求められるだろう。手を挙げた時、私が手にしたものは「自分の可能性」だと思う。これからは、失敗から存分に学べる。しっかりと手に握らせてくれた先生に心から感謝している。(編集/北田

※本文は、第十三回中国人の日本語作文コンクール受賞作品集「日本人に伝えたい中国の新しい魅力」(段躍中編、日本僑報社、2017年)より、劉偉[女亭]さん(南京農業大学)の作品「私も『赤めだか』」を編集したものです。文中の表現は基本的に原文のまま記載しています。なお、作文は日本僑報社の許可を得て掲載しています。

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