若い世代の「男余り」も深刻、30歳以下では2000万人―中国紙

Record China    2012年6月24日(日) 8時27分

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20日、中国共産党機関紙・人民日報は、深刻な「男余り」が社会の不安定要素になっていると報じた。写真は11年11月、上海で行われたお見合いパーティー。独身男女約1万2000人が参加した。

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2012年6月20日、中国共産党機関紙・人民日報は、深刻な「男余り」が社会の不安定要素になっていると報じた。

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一人っ子政策の弊害ともいえる「男余り」現象は近年、社会問題として大きく取り上げられている。結婚したくてもできない男性の数は増加の一途をたどっており、国家統計局の推計によると、現在30歳以下の男性は女性より2000万人以上も多いという状態だ。

こうした「男余り」現象による婦女誘拐や外国人花嫁の売買、性犯罪などの増加が近年、社会問題として取り上げられているが、その大半は経済発展が遅れている農村地帯で発生している。

売り手市場の中国女性が結婚の最低条件に挙げているのは「持ち家」「マイカー」「貯金」。都市戸籍を持たず、こうした最低条件もクリアできない農村男性は圧倒的に不利な条件に立たされている。

西安交通大学が中国全土の369の農村で実施した調査によると、独身男性の平均年齢は41.4歳。一部の村ではこうした独身男性が賭博やけんか、窃盗などの犯罪を起こす率が突出して高かった。

中国で初めて「男余り」に対する危機が叫ばれたのは、1982年の第3回国勢調査。男女不均衡はこの30年で拡大し続け、ピークの2008年には新生児の男女比が女児100人に対し男児120人にまで広がった。正常な範囲とされる103対107を大きく上回っている。

女性の数が減れば出生率も下がり、少子高齢化に拍車がかかる。独身男性は自分の老後に加え、老親の介護という問題も抱えなければならない。女性は就職でも売り手市場だが、男性は厳しい就職難にさらされている。

南開大学人口と発展研究所の原新(ユエン・シン)教授はこうした現状について、「経済と社会に与える影響は(一人っ子政策のきっかけとなった)人口の爆発的増加と同じくらい深刻だ」と警鐘を鳴らしている。(翻訳・編集/NN)

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