Record China 2012年7月5日(木) 8時58分
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6月中旬、中国・山東省青島市は、観光客の多く訪れる一部の地区で、すべての公衆トイレに無料のトイレットペーパーを備え付ける試験的な措置を決定した。写真はトイレットペーパーを備え付けた北京市の公衆トイレ。これをちぎって各自が個室に入る。
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2012年6月中旬、風光明媚な観光都市として有名な中国・山東省青島市は、観光客の多く訪れる一部の地区で、すべての公衆トイレに無料のトイレットペーパーを備え付ける試験的な措置を決定した。大衆日報の7月4日付の報道。
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公衆トイレに無料のトイレットペーパーを備え付ける―と聞いても、日本人にとってはあまりピンと来ないかもしれない。しかし、中国の公衆トイレにはペーパーを置いていないところが非常に多い。外出時は常に自分でペーパーを携帯するか、あるいはペーパーを提供している有料トイレを利用することが多くなる。よって、「すべての公衆トイレにトイレットペーパーを」という試みが、いかに市民に歓迎されたか想像がつくだろう。
山東省青島市の市南区では、今月1日から来年の6月30日までの1年間、区内の公衆トイレ24カ所すべてにトイレットペーパーを試験的に備え付ける。効果次第では今後も恒久的に行うか、あるいは備え付け対象地域が広がる可能性もある。このプロジェクトのために同区が投じたのは10万ロールのトイレットペーパー、金額にして150万元(約1890万円)だ。
しかし、やはりというか、予想通りの事態が発生した。利用者が必要なだけペーパーを利用してくれればいいのだが、多くの人が洗った手や顔、そして靴などを拭くためにこれを使ったり、帰り際にちぎって持って帰ってしまったりするケースが後を絶たないため、ペーパーの減りが異常に早いのである。最もひどい場所では、1巻で270メートルのペーパーが、1日平均8〜9ロールもなくなっていくという。
「公共のものはタダだから無駄づかいしてもいいし、持ち帰ってもいい。誰も管理していないので壊したっていい」。こうした公共マナーの欠如は、誰もが気にも留めないほど日常にはびこっている。よって、青島市の試みは間違いなく頓挫するだろうと記事は締めくくっている。(翻訳・編集/愛玉)
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